なんとなく最近考えていることをとめどなく書いています。
生活必需品とは
言うまでもなく、生活に必需のものですね。
朝起きてから夜寝るまでに、日々使っているものがまさに生活必需品だと思います。
もう少し株式投資ブログっぽく表現するなら、生活必需品セクターに属する銘柄の商品ということになるでしょうか。
この記事で取り上げたヴァンガードの生活必需品セクターETFであるVDCで、構成比率のTOP10は次の銘柄になります。
- Procter & Gamble(PG):洗剤、スキンケア、等
- Coca-Cola(KO):飲料水
- PepsiCo(PEP):食品・飲料水
- Philip Morris Internationa(PM):タバコ
- Walmart(WMT):スーパーマーケット
- Costco Wholesale(COST):会員制スーパー
- Altria Group(MO):タバコ
- Mondelez International(MDLZ):食品・飲料水
- Walgreens Boots Alliance(WBA): ドラッグストア
- Colgate-Palmolive:(CL):石鹸、洗剤、歯磨剤、等
まさに生活必需品が揃っていますね。タバコについては嗜好品の性格も強いと思いますが、その他は日常的に使うものばかりに思います。
これら生活必需品セクターの銘柄は不況時にも必要とされる商品を扱うことからディフェンシブ銘柄として知られていますね。
最近、元気のない生活必需品セクター
上のチャートは先程の生活必需品セクター10銘柄の株価が年始からどういったパフォーマンスになっているかを示したものです。
唯一コストコだけが+23.79%とプラスの成長を見せていますが、それ以外の9銘柄は全てマイナスの株価成長率となっています。
特にタバコ銘柄であるフィリップ・モリスとアルトリア・グループが大きく下げていますね。
現在の経済状況を考えるとこれはある意味で当然の状況かもしれません。
先日の広瀬さんのブログ記事に挙げられていた下記の図で今はハイテク株が好調な左上の状況だと思います。
一方、生活必需品に相当する「消費安定株」は左下に位置し、今の状況からのサイクルでは一番最後に「旬」が来ることになります。もし「旬」の銘柄に投資をしたいのであれば、生活必需品は最も避けるべき銘柄と言えるかもしれません。
今後は生活必需サービスの時代?
ここからは完全に妄想の領域になります。
昨今のクラウドサービス(SaaS)の繁栄もあり、消費者が真に求めているものはモノではなくコト(サービス)なのではないかと考え始めました。
例えばAmazonですが、Amazon自身が販売しているモノはKindleやAmazon Echoくらいで、その本質はそれを取り巻く多数のサービスに思います。Amazon Primeにより受けられる各種サービスや、ECでの品揃えや価格の安定感など、サービス品質で受けられる恩恵こそがAmazonの人気を支えているように感じています。
その流れは生活必需品にもすでに来ているのではと思います。
例えば先程の生活必需品セクターでトップに位置するP&Gですが、彼らの持つ商品の一つに髭剃りのジレット(Gillette)があります。
以前に記事にしたとおり、髭剃りの市場は非常に寡占的かつ成熟したものでしたが、破格の月額期間で替刃を届けるダラー・シェイブ・クラブの登場により、その市場に風穴が開いてしまいました。
正直、髭剃りのような市場にはこれ以上の改善余地などないと思っていましたが、消費者の真のニーズを捉えることでまだまだサービス化できる余地があったんですね。特にP&Gのような老舗の大手からシェアを奪い始めているのは衝撃でした。
ペプシコは炭酸飲料の定期サービスを買収
先月にペプシコが炭酸水メーカー&カートリッジサービスのSodaStream買収を発表しました。
もともとペプシコやコカ・コーラは昨今の健康志向の影響もあり砂糖過多な飲料水からの脱却を目指していました。例えばペプシコは天然の香料等を使った炭酸水Bublyをリリースしています。
そして先月にペプシコはSodaStreamを買収しました。SodaStreamは炭酸水メーカーの製造・販売と、専用カートリッジの定期配送サービスを手がけています。また色々なテイストを楽しめるシロップも扱っていますね。
ペプシコが手に入れたのは炭酸水製造会社ではなくサービス会社である点が個人的には興味深かったです。私もSodaStreamを愛用していますが、一度使って気にいるとサービスからは逃げられませんね。
ペプシコが消費者向けサービスを傘下に入れたことで今後の方向性もサービス志向にシフトしていくのかもしれません。この辺は今後の同社の動向を見ておきたいと思います。
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生活に必需なサービスって何でしょう?
生活の全てをサービスでまかなう時代が来るかはわかりません。例えば水道・ガス・電気・通信はすでに生活必需のサービスと言えますが、それ以外はまだ生活必需「品」の購入で済ませている面が多いですかね。
一方で、例えばP&Gの得意とする洗剤やコルゲート・パルモリーブの歯磨き粉などを全部一括で定期配送しますよ、といったサービスがあったなら、それらに特段のこだわりがなければサービス購読するかもと思います。一定の機能性が損なわれなければ問題ありませんしね。
今後は生活必需品の企業もサービスへのシフトを強化するのではと想像します。我々にとって必需なものは品からサービスに変わるかもしれません。そう仮定を置いたとき、投資したい銘柄とはそういう改革をしっかりキャッチアップできる企業でしょう。そういう意味でペプシコのSodaStream買収はとてもよい買収だったと個人的には思っています。
日々の自分の生活を鑑みて、もしこの部分がサービスに変わったらどうだろうか、といった観点で世の中の動向を見てみるのも今後の投資に有益に思いますね。
P&Gウェイ: 世界最大の消費財メーカーP&Gのブランディングの軌跡
- 作者: デーヴィスダイアー,ロウェナオレガリオ,フレデリックダルゼル,Davis Dyer,Rowena Olegario,Frederick Dalzell,足立光,前平謙二
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