Netflixが2018年の第2四半期決算を発表しました。しかしながら新規加入者数などが市場予想に届かず株価は急落してしまいました。
Netflix(NFLX)の2018年第2四半期決算
https://seekingalpha.com/news/3370435-netflix-beats-0_06-misses-revenue
https://seekingalpha.com/news/3370440-netflix-subscriber-growth-falls-short
- EPS:0.85ドル(予想を0.06ドル上回る)
- 売上高:39.1億ドル(予想を3,000万ドル下回る)
- 新規加入者数:515万人(予想:627万人)
- ガイダンス:第3四半期 EPS 0.68ドル(予想:0.71ドル)
- ガイダンス:第3四半期 売上高 39.9億ドル(予想:41.2億ドル)
- ガイダンス:第3四半期 新規加入者数 500万人(予想:560万人)
Netflixの2018年第2四半期決算は、EPSこそコンセンサス予想を上回りましたが、その他はすべて予想を下回るという残念な内容でした。
特にNetflixにとって重要な新規加入者数が予想を100万人ほど下回ったのが印象的でした。
前回の決算が好調だっただけに、今回の悪さがさらに目立っていますね。
今回の決算により、同社の株価は一時-10%ほど下げていました。その後は少し盛り返して-5%にまで戻りましたね。
売上高、利益の比較(単位:百万ドル(EPS除く))
前年同期比で売上高等を比較してみます。
売上高は+40%で39.1億ドル、営業利益は+262%の4.62億ドル、純利益は+486%で3.84億ドルでした。
調整後EPSは0.85ドルとこちらも大きく伸びました。
この数値だけ見れば大幅な増収増益で好決算に見えますね。実際、NHKは好調な業績として報道していました。
トータル会員数と新規加入者数の推移(単位:千人)
Netflixのトータル会員数と新規加入者数の四半期ごとの推移です。
18Q2での会員数は1億3,000万人を突破しました。新規加入者数は515万人でした。
会員数自体は毎期着実に伸びていますが、新規加入者数の伸びがちょっと弱まっているようにも見えますね。
このまま新規加入者数が減り続けるのか、あるいはここから回復するのか、次の決算が勝負どころですかね。
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ウォルマートが動画配信サービスに参戦か?
The Informationの記事によると、あの小売業界の巨人ウォルマートが新たに動画配信サービスを始める可能性があるようです。
もちろんまだ決定事項ではなく、とある関係者からの情報ということで信憑性は不明ですが、AmazonのライバルでもあるウォルマートがPrime Videoへの対抗として独自の動画配信を始めるのはなかなか興味深い動きですね。
記事によればウォルマートは価格競争で勝負するようで、ライバルになり得るNetflixが8〜14ドル/月、Amazonが8.99ドル/月でサービス提供しているところ、ウォルマートは8ドル/月以下の価格を検討しているとのことです。「Everyday low price」のポリシーは動画配信でも有効なようです。
またNetflixとAmazonはアメリカ東部と西部で強いのに対し、ウォルマートはアメリカ中部での支持率が高いということで、地理的にもウォルマートが攻め入るスキがありそうです。
ウォルマートは実は既にVuduという動画配信サービスを保有しているんですよね。ただあまり人気のあるサービスにはならなかったようですね。
今年5月の各サービスの視聴時間はComscoreによれば下記の通りです。Vuduは他のサービスの数十分の1の視聴時間しかなかったようです。
- Netflix・・・897,000 時間〜
- Amazon・・・315,000 時間〜
- Vudu・・・18,000 時間〜
ウォルマートがVuduに見切りをつけて新規に動画配信サービスを始めるならば、そのコンテンツ調達をどう実現するかに興味ありますね。他のサービスと提携するのか、NetfilxやAmazonと同じくオリジナルコンテンツを開発するのか、今後の動向に要注目です。