今年に入っても好調さをキープしているNetflixは凄いですね。でもそのNetflixを上回るパフォーマンスを出しているメディア銘柄が存在することをご存知でしょうか?
その銘柄はWWE(World Wrestling Entertainment)!!
アイキャッチ画像が既にネタバレですが、今年のNetflixを超えるパフォーマンスのメディア銘柄はプロレス団体・事業のWWE (World Wrestling Entertainment) です。ティッカーシンボルもそのままWWEですね。
今年の株価推移を比較
年始からの株価の増減率を比較してみましょう。赤色がWWE、青色がNetflix、黒色がS&P500です。
年始から5月中頃まではNetflixのパフォーマンスが上でしたが、WWEが結んだ放送権料の契約に好感して5月17日頃に一気にNetflixをぶっちぎりました。
その後も株価は上昇を続け、WWEは年始から+144%の急上昇となりました。対するNetflixは+96%です。どちらもすごいパフォーマンスですが現在はWWEに軍配が上がりましたね。
WWEのビジネス概要
ここでWWEのビジネスモデルについて簡単に見てみましょう。
2017年の売上高を見てみると、事業別ではメディア事業が総売上の67%を占めています。メディア事業は月額制のコンテンツ配信WWEネットワークやTVの視聴料等ですね。
ついでプロレスイベントのチケット代等によるライブ・イベント事業、そしてゲームやグッズ等のコンシューマ商品事業ですね。
地域別では北米が75%と圧倒的ですね。日本での知名度も上がっていますがまだまだ主戦場は北米のようです。
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WWEの2018年第1四半期決算
https://seekingalpha.com/news/3352206-world-wrestling-entertainment-beats-0_05-misses-revenue
- EPS:0.18ドル(予想:0.13ドル)
- 売上高:1.877億ドル(予想:1.943億ドル)
WWEの第1四半期決算はEPSはコンセンサス予想を上回りましたが、売上高はちょっと予想に届かなかったようです。
ただこれは新しい会計基準を適用した値ですので、前年と同じ会計基準ですと1.98億ドルになり前年比で+5%の成長になります。そのため事業的には問題なしでしょうね。
事業別売上高(単位:百万ドル)
事業別に見てみると、メディア事業は+11%と大きく成長していますが、ライブ・イベントとコンシューマ商品はちょっと売上高を下げてました。
メディア事業では、主力のWWEネットワークで平均有料会員数が+5%伸びて156万人になりました。またデジタル・ビデオの視聴回数は+56%の67億回、視聴時間は+69%で2.43億時間でした。プロレス・コンテツの高い人気ぶりが伺えます。
ライブ・イベントの売上減少は、目玉イベントの一つロイヤルランブルの会場キャパシティが小さくなったことが影響したようです。
モルガン・スタンレーはWWEの目標株価を上方修正
先日にモルガン・スタンレーがWWEの目標株価を100ドルに上方修正しました。現在のWWEの株価が77ドル付近ですので、そこから30%ほど上がるとの見方ですね。
WWEは先月にNBCユニバーサル傘下のUSAネットワークとFOX傘下のFOXスポーツの2つとプロレスイベントの放映権に関して契約を更新しました。
2019年10月から適用される契約は5年契約となり、WWEの年間収入は現在の契約の3.6倍に拡大するそうです。
放映権収入の増大を評価しての目標株価引き上げですね。
プロレスは米国の人気コンテンツの座をまだまだ堅持しそうですね。さすがのNetflixもオリジナル団体の設立とまでは行かないのではないでしょうか。