今週は私の保有銘柄の一つ、シスコ・システムズが四半期決算を発表しました。市場予想を上回る内容だったおかげで株価は高騰しましたね。
シスコ・システムズ(CSCO)の四半期決算
- EPS・・・$0.61(予想:$0.60)
- 売上高・・・$12.14B(予想:$12.11B)
- 2QのEPS予想・・・$0.58〜0.60(予想:$0.58)
シスコ・システムズの2018年第1四半期決算はEPS、売上高、ガイダンスともに市場予想を上回る好決算で、株価もそれに支えられて高騰しました。
四半期決算の製品別カテゴリを変更し、ビジネスモデルの再構築をアピール
シスコ・システムズは今回の決算から製品別カテゴリを変更し、自社のビジネスモデルをより明確にすることで順調に再構築中であることをアピールしました。
変更前の製品カテゴリ
- Switching
- NGN Routing
- Collaboration
- Data Center
- Wireless
- Security
- Service Provider Video
変更後の製品カテゴリ
- Infrastructure Platforms
- Applications
- Security
- Other Products
元は7つだった製品カテゴリはすっきりと約半数の4カテゴリに整理されました。
シスコ・システムズの主力製品であるネットワーク機器関連は「Infrastructure Platforms」にまとめられたようです。
「Applications」は最近買収したAppDynamicsとPerspicaによるアプリケーション分析と、BroadSoftのコラボーレーション関連をメインに整理されました。
「Security」はもともとのカテゴリそのままですね。残りは「Other Products」にまとまりました。
シスコ・システムズの現在の注力分野はネットワークインフラ、アプリケーション、セキュリティの3分野だということでしょうね。非常に分かりやすくなって好印象です。
製品売り切りのビジネスからサブスクリプションを基本としたビジネスへ
今回の決算内容を見ると、ネットワーク機器を含むInfrastructure Platformsは前年同期比でマイナス4%の売上高となった一方で、ApplicationsとSecurityはそれぞれ+6%、+8%と売上を伸ばしました。
シスコ・システムズは、従来の製品売り切りのビジネスから、利用した分の料金をもらうサブスクリプション型ビジネスへ再構築中で、その効果が出てきているようです。
全売上高に占めるサブスクリプション売上高は+3%の32%となり、ソフトウェア売上高の52%がサブスクリプション売上高となりました。
売り切りビジネスから継続課金のサブスクリプション型ビジネスへ変化することで業績を大きく伸ばした企業の例は最近よく目にします。一例としてはアドビ・システムズが挙げられますね。かつてはPhotoshopやIllustratorなどのパッケージ製品を販売していましたが、2011年に発表したAdobe Creative Cloudでサブスクリプション型にビジネスを変更しました。最初は賛否両論あったと思いますが、その後の彼らの業績を見るとこの変化は大きな成功だったと思いますね。
シスコ・システムズも上手くサブスクリプション型ビジネスへ変化することで、業績の改善と将来に渡る安定したキャッシュフローを実現したいのでしょう。一株主としてもその変化が成功してくれることを大いに期待しています。
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