シスコ・システムズが第4四半期決算を発表しました。セキュリティやアプリケーションといった成長部門が特に好調でした。
シスコ・システムズ(CSCO)の第4四半期決算
- EPS:0.70ドル(予想:0.69ドル)
- 売上高:128.4億ドル(予想:127.6億ドル)
- ガイダンス:2019年Q1 EPS 0.70〜0.72ドル(予想:0.69ドル)
- ガイダンス:2019年Q1 売上高 127.4〜130億ドル(予想:125.8億ドル)
シスコ・システムズの第4四半期(5〜7月期)の決算は、EPS・売上高・ガイダンスの全てでコンセンサス予想を上回る好決算でした。
各部門の売上高と成長率を見ると、売上の規模では主力のネットワークスイッチ等を含むインフラ・プラットフォームが最も大きいですが、成長率ではアプリケーションとセキュリティが2桁の成長を見せて牽引していますね。
シスコ・システムズは先日にDuo Securityを買収すると発表しました。Duo Securityはスマホによる2段階認証をアプリやクラウドサービスに導入するセキュリティサービスを提供しています。
この買収によりシスコ・システムズはさらにセキュリティ部門を強化することになりますね。
好決算を受けて時間外取引で株価は+6%ほど高騰しました。
売上高、利益の比較(単位:百万ドル)
売上高は前年同期比で+6%の成長でした。
利益についてもしっかり伸びていますね。
税制改革等の影響を除いたNon-GAAPでの純利益は、17Q4が31億ドル、18Q4が33億ドルで、+8%の成長でした。
Non-GAAPのEPSは17Q4が0.61ドル、18Q4が0.70ドルで、+15%の成長でした。
サブスクリプション型ビジネスへの遷移も順調
シスコ・システムズは徐々にサブスクリプション型ビジネスへ移行中です。
リカーニング・レベニュー比率は前年同期比で+1%の32%になりました。
サブスクリプションからの売上高も+23%と大きく伸びて61億ドルになりました。
またソフトウェア売上高に占めるサブスクリプションの割合も+5%の56%となりました。
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シスコ・システムズの2018年度を振り返り
シスコ・システムズの会計年度2018年が終わりましたので、この1年の状況を振り返ってみましょう。
売上高とコンセンサス予想の比較(単位:百万ドル)
毎期の売上高とコンセンサス予想を比較してみます。
ご覧の通り毎期コンセンサス予想を上回る売上高を達成していますね。好調さが伺えます。
EPSとコンセンサス予想の比較
こちらはEPSとコンセンサス予想の比較です。
EPSでも毎期コンセンサス予想を上回りました。売上高とともに利益も好調でしたね。
ガイダンスの比較
最後にガイダンスとコンセンサス予想との比較です。ガイダンスはEPSのレンジの中央値を図示しています。
ガイダンスについては18Q3のみコンセンサス予想と一致し、その他は全て予想を上回りました。
EPS・売上高・ガイダンスを見ると、この2018年度は非常に好調だったと思いますね。
営業CF、営業CFマージンの推移(単位:百万ドル)
各年度ごとの売上高、営業キャッシュフロー(CF)、および営業キャッシュフローマージンの推移です。
2018年は営業CFが136.7億ドルで、営業CFマージンは28%でした。
2017年と比べるとわずかに営業CFと営業CFマージンが下がりましたが、それでも非常に高い水準を維持できていると思います。
毎年の営業CFマージンも安定していますし、ビジネス的には問題ない状況でしょうね。
配当金の推移
最後に配当金の推移を見てみます。
2018年は13.8%増配して1株あたり0.33ドルの配当金となりました。
これで7年連続の増配ですね。まだ配当を出し始めてからの歴史が浅いですが、このまま順当に連続増配銘柄の道を進んで欲しいところです。
第4四半期決算も良かったですし、シスコ・システムズの2018年は非常に好調な年だったと思います。一時Amazonがネットワークスイッチ市場に参入という噂も流れましたが(ひとまず)その心配もなくなり、このまま2019年も好調さをキープしてくれることを期待したいですね。
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