IBMが2018年第4四半期と2018年度の決算を発表しました。
IBMの2018年第4四半期決算
- EPS:4.87ドル(予想:4.82ドル)
- 売上高:217.6億ドル(予想:217.1億ドル)
- ガイダンス:2019年度 EPS 13.9ドル(予想:13.79ドル)
IBMの2018年第4四半期決算は、EPS・売上高・ガイダンスの全てでコンセンサス予想を上回る好決算でした。
この決算を受けて、アフターマーケットで+6%と株価が上昇していますね。
IBMのセグメント別売上高
IBMのその他部門を除く各セグメントの売上高推移です。
2018年Q4は全体としては前年同期比でマイナス成長でした。およそ-3%の減収となります。
部門別では特にメインフレームを扱うSystems部門が-20%と大きく減収となりました。メインフレームは買い替え時期が来たタイミングで大きく売れていきますので、今はその時期ではなかったということですかね。
その他は、Cognitive Solutionsが+2%、Global Business Servicesが+6%、Technology Svcs & Cloud Platformsが変わらず、といった内容でした。
全体としては成長部門が多かったですが、Systemsの減収分をカバーはできなかったみたいですね。
年間売上高および戦略的必須事業、クラウドの推移
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IBMの年間売上高の推移と、そこに占める戦略的必須事業(Strategic imperatives)およびクラウド事業の売上高の推移です。戦略的必須事業とクラウドは決算報告に売上高を明記し始めた年からプロットしています。
まず年間売上高については、2011年頃から始まった減収傾向がそろそろ底を打ちそうな形になってきました。2018年は若干ですが2017年と比較して増収でした。
ただここ数年はほぼ横ばいなのも事実ですので、ここから売上高が上向いていくかが気になるところです。
戦略的必須事業とクラウド事業はほぼ線形に右肩上がりで伸びていますね。2018年の戦略的必須事業の売上高は398億ドルとなり、全売上高のちょうど半分を占めるまでに成長しました。
クラウド事業は2018年は192億ドルの売上高でした。この事業についてはレッドハット買収による効果がいずれ出てくると期待してます。
IBMとしてはこれから本格的にクラウド事業を成長の柱にしていくつもりでしょう。サブスクリプション型のビジネスも強化してくるかもしれませんね。クラウドにはAmazonやMicrosoftといった競合がいますので、IBMがどこまで存在感を示せるか注目しておきましょう。