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Dropboxの2018年第3四半期決算は好決算!ただのオンラインストレージの枠を超えて成長中

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Dropboxが2018年第3四半期決算を発表しました。

 

 

Dropbox(DBX)の2018年第3四半期決算

  • EPS:0.11ドル(予想:0.06ドル)
  • 売上高: 3.6億ドル(予想:3.53億ドル)
  • ガイダンス:Q4 売上高 3.67〜3.7億ドル(予想:3.64億ドル)
  • ガイダンス:Q4 非GAAP営業利益率 9〜10%(予想:8.5%)

Dropboxの2018年第3四半期決算は、EPS・売上高・ガイダンスの全てでコンセンサス予想を上回る好決算でした。

 

Dropboxはもともとは簡単にファイルをクラウドにバックアップできるサービスとして人気でした。

一方でBOX等の競合も多いですし、Apple(iCloud)、Amazon(Amazon Photos)、Google(Googleドライブ)、Microsoft(OneDrive)といったIT界の巨人たちが同様のサービスを持っていることからもDropboxのビジネス環境はなかなか難しいのでは思っていました。

 

Dropboxはコラボレーションの場になる

そして先日、DropboxはAdobeやDocuSignらと協力して新機能「Dropbox Extensions」のリリースを発表しました。

japan.cnet.com

jp.techcrunch.com

 

このDropbox Extensionsは言わばコラボレーションの場になる機能ではないかと思います。

 

例として記事あげられている契約書作成の場合では、今まではDropboxにアップした契約書の共有リンクを関係者にメール送信しして、各関係者がリンクから契約書をダウンロードして電子署名サービスを使って署名した上で添付して返信するといった手順が必要でした。

 

しかしこのExtensionsを使うとDropboxがワークスペースになります。つまりDropbox上でDocuSignやAdobe Signがそのまま使用可能になるわけです。

契約書作成の場合、契約書をDropboxにアップしてリンク送付するのは同じと思いますが、関係者はそのままDropboxを開けばその場で電子署名サービスを使って署名できるわけですね。契約書自体はDropboxに置かれたままですので、サインした契約書は自動的にDropboxに保存されます。

 

公式サイトのリリースではその他にも様々な企業とのコラボで可能となったユースケースを紹介しています。

www.dropbox.com

  • 電子署名:Adobe Sign、DocuSign、HelloSign
  • PDF編集:Nitro、airSlate、Smallpdf
  • DWGの表示と編集:Autodesk
  • 動画注釈:Vimeo
  • 画像編集:Pixlr
  • 電子FAX送信:HelloFax

今回の新機能が支持を集めれば、Dropbox上で利用可能なサービスはさらに増えるでしょうね。

Dropboxはただのファイル置き場からチームでのコラボレーションの場として成長路線を描いているのではと思いました。

 

今SaaSブームは日本でも相当に高まっていますが、一方でそれら大量のSaaSが個々にバラバラでつながっていないと「あの作業はこっちのSaaSで、こっちの作業は別のSaaSで、その作業ファイルをあっちのSaaSに放り込んで…」といった風に今まで以上に作業コストが上がりかねません。それでは何のためにSaaSを導入したのか、本末転倒ですよね。

 

そこにきてDropboxがファイル共有を軸にしたワークスペース機能をリリースし、カオスなSaaS環境の中心になれるのではと期待しています。

そんなDropboxの成長性を見込んで早速投資してみました。今後の展開がとても楽しみです。

 

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売上高は高い成長率をキープ

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四半期ごとの売上高(百万ドル)の推移です。

2018年Q3は3.6億ドルで成長率は26%でした。

成長率は少しずつ下がってきてはいますが、依然として高い水準をキープしていると思いますね。

 

課金ユーザ数も順調に増加(単位:百万ユーザ)

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Dropboxはいわゆるフリーミアムモデルを採用していますので、課金ユーザの確保が非常に重要です。

2018年Q3では課金ユーザ数は1,230万人で、増加率は18%でした。

こちらもまだまだ伸びしろがありそうです。

 

平均ユーザ単価も上昇中

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課金ユーザの平均ユーザ単価も徐々に上がっていますね。

2018年Q3は6%の成長で118.60ドルとなりました。

DropboxはBOXに比べると個人ユーザが多いのかなと思いますが、先程のExtensionsのリリースで企業ユーザが増えればさらに単価は上がると期待できますね。

 

キャッシュフローもしっかり成長(単位:百万ドル)

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営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローもしっかり伸びています。

本業の儲けを示す営業キャッシュフローは、2018年Q3は1.28億ドルでした。前年同期では1.115億ドルでした。

また2018年Q3のフリーキャッシュフローは1.2億ドルでした。こちらの前年同期は1.083億ドルでした。

しっかりキャッシュを稼げる体質になってきているのではと思いますね。

 

 

Dropboxの事業は好調ですし、Extensionsのリリースにより様々なSaaSとの連携を呼び込んでいくのではと期待しています。

とりあえずDropboxにファイルを放り込めばなんでもできる、そんな未来を描いているのかもしれませんね。今後の成長が楽しみです。

 

 

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