Appleが2019年第1四半期決算を発表しました。1月頭に下方修正を発表していましたが結果はどうでしたでしょうか。
Appleの2019年第1四半期決算
- EPS:4.18ドル(予想:4.17ドル)
- 売上高:843億ドル(予想:839.7億ドル)
- ガイダンス:Q2 売上高 550〜590億ドル(予想:589.9億ドル)
- ガイダンス:Q2 グロスマージン 37〜38%(予想:38.1%)
Appleの2019年第1四半期決算はEPSと売上高がコンセンサス予想を上回りましたが、第2四半期のガイダンスが予想に届きませんでした。先行に不安を感じる結果ですね。
今月の2日にAppleはガイダンスの下方修正を発表していました。その時の売上高見込みが840億ドルでしたので、ほぼ下方修正どおりの結果でした。
前年同期の売上高が883億ドルでしたので、2019年Q1は-5%の減収でしたね。
製品別の売上高
製品別では下記の結果でした。
<全体>
- プロダクト:734億ドル(-7%)
- サービス: 109億ドル(+19%)
<カテゴリ別>
- iPhone:519.8億ドル(予想:526.7億ドル)
- iPad:67.3億ドル(予想:59.0億ドル)
- Mac:74.16億ドル(予想:74.2億ドル)
- Services:109億ドル(予想:108.7億ドル)
- Wearables, Home, Accessories:73.1億ドル(予想:73.3億ドル)
全体としてはプロダクトが-7%の減収で734億ドル、サービスが+19%の109億ドルでした。サービス部門の好調さは喜ばしいですが、主力製品の減収を補うほどではまだないですね。
カテゴリ別では主力のiPhoneは前年同期比で-15%の減収でした。下方修正で触れていたように中国での不振が響いたようですね。
好調だったのは新型が発表されたiPadとサービス部門でした。
その他の製品も予想値に届かなかったものの増収を記録しています。まとめると下記の通りとなり、iPhoneの減収を他の製品の増収がなんとか支えた形ですかね。
<前年同期比の売上高成長率>
- iPhone:-15%
- iPad:+17%
- Mac:+9%
- Services:+19%
- Wearables, Home, Accessories:+33%
地域別の売上高
地域別の売上高と成長率は下記の通りでした。
- Americas:369.4億ドル(+5%)
- Europe:203.6億ドル(-3%)
- Greater China:131.7億ドル(-27%)
- Japan:69.1億ドル(-5%)
- Rest of Asia Pacific:69.3億ドル(+1%)
北米を含むアメリカ州は+5%の増収、日本・中華圏を除くアジア・太平洋地域が+1%の増収でした。
ただやはり中国含む中華圏の減収が大きく、-27%の減少となりました。3割近くも売上高が落ち込んでいたんですね。
その他、欧州と日本もわずかながら減収となりました。全体としては減収方向に向かっているように感じました。
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iPhoneの低迷をサービス部門がカバーできる日は来るか
今回の決算およびQ2ガイダンスを見ると、Appleの先行きはまだ明るくないですね。
iPhoneの減収-15%はやはり大きいですし、大きな市場である中国での減収-27%もインパクトあります。
世界的にもハイエンドスマホの買い替え需要は下がっているようですし、この傾向に歯止めがかかるかどうかが気になるところです。
頼みの綱のサービス部門も、iPhoneの減収を支えるほどにはまだ成長できていませんね。またサービス部門の売上高は主にAppleユーザから上がってくることを考えると、iPhoneの売上が芳しくない状況はサービス部門にとっても厳しそうです。またサービス部門の成長率も少しずつ下がってきているのも気がかりです。
ティム・クック氏はカンファレンスコールで米中貿易戦争の緊張緩和に言及していますが、それがAppleに対してどれだけ追い風になるかですかね。
今回の決算発表後にAppleの株価はアフターマーケットでなぜか上昇してました。それほど楽観視できる内容ではなかったと思いましたが果たしてどうなりますかね。
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