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【TWLO】クラウド・ベースのコミュニケーション基盤Twilioが好決算で株価急上昇!既存顧客からの売上増がポイントに

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クラウド・ベースでコミュニケーション基盤サービスを提供するTwilioが好決算で株価が高騰していました。既存顧客からの売上が好調で、顧客基盤の強さが光っていました。

 

 

Twilioの概要

クラウド電話APIサービスの「Twilio」が日本上陸から5周年を迎えた。Twilioは同名の米スタートアップ企業が展開するサービスで、日本ではKDDIウェブコミュニケーションズ(KWC)が提供している。簡単に説明すると、電話の受発信やSMSの送受信といった、インターネットだけでは完結しない、通信事業者との接続が必要になるインフラ部分をクラウド化して、開発者がWeb APIとして利用できるようにしたものだ。

ASCII.jp:「脱電話」でコミュニケーション基盤へ進化したTwilio、LINEとも接続

Twilioは電話やメッセージの機能をAPIとして提供するクラウドサービスです。Twilioのサービスを使えば簡単に既存のアプリやWebサイトなどに電話機能・SMS機能を追加することができます。

創業間もない頃のUberが使っていたり、今ではAirBnb、Lyft、Salesforceなど名だたる企業がTwilioの顧客となっています。

 

市場平均(S&P500)との株価比較 

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直近1年間での市場平均(S&P500)との株価成長率の比較です。赤がTwilio、黒がS&P500です。

今週水曜(9日)に発表の四半期決算が好調だった結果、いきなり大きく高騰していますね。結果、S&P500の成長率+13%に対して、Twilioは+134%と約10倍の成長率となりました。

 

Twilioの2018年第1四半期決算

  • EPS:-0.04ドル(予想を0.03ドル上回る)
  • 売上高:1.29億ドル(予想を1,255万ドル上回る)
  • ガイダンス:2018年Q2 売上高 1.29〜1.31億ドル(予想:1.22億ドル)、EPS -0.06〜-0.05ドル(予想:-0.06ドル)

Twilioの2018年第1四半期決算はEPS・売上高ともにコンセンサス予想を上回りました。

第2四半期のガイダンスは、売上高が予想を上回り、EPSは中間値が予想を上回りました。

全体的に予想を上回る好決算でしたね。決算後に+20%近く株価が上昇しました。

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売上高、利益の比較(単位:百万ドル)

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Twilioの2018年Q1は、売上高が+48%で1.29億ドルでした。

粗利益も+39%と大きく成長しておよそ7,100万ドルでした。ただ粗利益率はちょっと下がってますね。

損益についても損失が改善しており、全体的に好調さが伺えます。

 

課金顧客は順調に成長中

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Twilioでは各四半期の最後の月に最低5ドルの売上が発生したアカウントを「Active Customer Accounts」と定義し、その数の増減を成長を測る指標としています。

現在、Active Customer Accountsはおよそ5万4千アカウントにまで成長しています。

前年同期比での成長率は少しずつ下がってはいますが、依然として+30%以上の高い水準をキープできていますね。

 

既存顧客からの売上成長が上向きに

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別の成長指標として、トータルの売上高から「12ヶ月の最低売上高コミットメント契約」を結んだことのない大口顧客の売上高を差し引いた「Base売上高」を使っています。長期にサービスを使ってくれる顧客の売上高だけを見ているのだと思います。

 

そのBase売上高の推移を見ると基本的に右肩上がりに伸びてますが、前年同期比での成長率はここしばらく減少傾向だったようですね。

 

それが今回の2018年Q1決算で成長率が上向きになり、再び成長率の上昇トレンドに入ったのではと期待させる結果でした。

 

さらに別の指標の「Dollar-Based Net Expansion Rate(ドルベースの純拡張率)」を見てみましょう。

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Dollar-Based Net Expansion Rateは、前年同期の顧客(Active Customer Accounts)から1年後の四半期にどのくらい売上を得たかの割合とのことです。(例えば、2017年Q1にActive Customer Accountsとして認識した顧客の売上高と、今回の決算期の2018年Q1における同じ顧客の売上高との比率、だと思います。)

 

要は既存顧客がTwilioのサービス利用回数を増やしたり、Twilioサービスを利用する新製品をリリースすることで、既存顧客からの売上高がしっかり成長しているかを見るための指標ですね。

 

その割合を見てみると基本的にはどの四半期も+100%を超える割合を示しており、既存顧客からの売上高は1年経って倍増以上に増加していることが分かります。Twilioのサービスが既存顧客に非常に受け入れられていることが窺い知れますね。

 

ただその割合は先程のBase売上高成長率と同じく下落傾向にありましたが、こちらも今回の決算で上向いてきましたね。もともと高い成長率のサービスですが、既存顧客からの売上高成長が改善しているのはさらに良い傾向だと思います。

 

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デベロッパー・ファーストの戦略で低コストな成長を実現

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2017年11月末時点でTwilioのデベロッパー・アカウント数は190万アカウントにまで成長しました。Twilioはとにかくデベロッパー・ファーストを戦略の柱にして、アプリ開発者にとって使い勝手の良いサービスを提供し続けてきました。

 

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その理由の一つに、おそらくは米国ならではの面もあると思いますが、製品購入の意思決定に対して影響力のある人の割合がデベロッパーは非常に多いことが挙げられます。デベロッパーに気に入られた製品やサービスは選ばれやすいということですね。

 

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その戦略の効果の一つが売上獲得コストの削減です。上のチャートは売上獲得のためのセールス&マーケティング費用が売上高に占める割合を主要なSaaSベンダーと比較したものです。

Twilioのセールス&マーケティング費用はトータル売上高に対して22%、Base売上高に対して24%を占めており、他のSaaSベンダーと比べて非常に低いコスト水準となっています。

デベロッパーに選ばれるサービスを目指した結果、まずは手軽にデベロッパーにサービスを試してもらえば高い確度でTwilioが選ばれるようになったのでしょうね。また口コミで評判がデベロッパー間に広がるといったこともあるでしょう。大きなコストをかけずとも自然と利用者が広がっているのはTwilioの強みですね。

 

既存顧客からの売上がさらに成長し、また顧客獲得のためのデベロッパー・ファースト戦略も上手く機能しており、Twilioの成長はまだまだしばらく続きそうですね。

 

 

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