Twitterが2018年第1四半期の決算を発表しました。決算内容は好調でしたが、直後に株価が下落してしまいました。
Twitter(TWTR)の2018年第1四半期決算
Twitter beats by $0.05, beats on revenue - Twitter, Inc. (NYSE:TWTR) | Seeking Alpha
- EPS:0.16ドル(予想を0.05ドル上回る)
- 売上高:6.65億ドル(予想を5,700万ドル上回る)
- ガイダンス:第2四半期のEBITDA 2.45~2.65億ドル(予想:2.18億ドル)
Twitterの2018年Q1決算はEPS・売上高・ガイダンスのすべてでコンセンサス予想を上回る好決算でした。
売上高は前年同期比で+21%の成長、広告収入も+21%の成長で5.75億ドルでした。
ワールドワイドでのマンスリー・アクティブ・ユーザ(MAU)は+3%の増加、デイリー・アクティブ・ユーザ(DAU)は+10%の成長でした。
チャートで見るTwitterの四半期決算
売上高、利益の比較(単位:百万ドル)
Twitterの2018年Q1の売上高は+21%の6.65億ドルでした。非常に高い成長率なのが印象的です。
また前年同期の2017年Q1は-6,200万ドルの純損失でしたが、2018年Q1は6,100万ドルの純利益を計上できました。
純損益については下記のチャートの通りずっとマイナスでしたが、前期から2期連続でプラスの純利益となりました。この好調さをキープできると良いですね。
純損益の推移(単位:百万ドル)
売上高の内訳(単位:百万ドル)
Twitterの売上の内訳は、上の円チャートの通りほぼ広告収入が占めていますね。
全体のおよそ9割近くが広告収入となっています。
広告収入の推移(単位:百万ドル)
主力の広告収入の推移を見てみましょう。
2016年から2017年にかけて広告収入の成長率が下がり続け、2017年は前年同期比でマイナスの成長がずっと続いていました。
しかしながら前期の2017年Q4から再びプラス成長に戻り、2018年Q1は+21%の成長となりました。ただ2017年Q1が不調だったことも大きな成長率の理由ですね。
広告収入の地域別内訳(単位:百万ドル)
また広告収入の地域別内訳を見ると、米国とその他海外とでほぼ半々になっています。
2018年Q1は米国全体での売上は+2%でしたが、海外は+53%と大きく売上を伸ばしました。
海外は広告収入だけで+52%の成長で、特に日本を含むアジア太平洋地域での広告収入の成長が著しかったようですね。
また広告種別では動画広告が全体の半分以上を占め、動画広告がQ1で最も成長した広告媒体となりました。
広告収入の成長は主に海外での収入増が牽引している状況です。米国でのTwitterはすでに成熟しきった感がありますね。
マンスリー・アクティブ・ユーザ(MAU)の推移(単位:百万人)
Twitterのマンスリー・アクティブ・ユーザ(MAU)の推移です。
2018年Q1はワールドワイドでは前年同期比で+3%の成長でおよそ900万ユーザの増加でした。合計では3億3,600万ユーザに達しましたね。
海外も+4%の成長で1,000万ユーザの増加でした。
対して米国では-1%の減少とのことでした。前期からは100万ユーザほど増えてますが、ここ最近はずっと横ばいな印象ですね。
やはりアクティブなユーザ数の伸びも海外のユーザ増加が頼みの綱のようです。
好調な決算内容にも関わらず株価は下落の理由は?
Twitterの四半期決算発表後、株価は上向いたと思いましたが、直後に大きく下落してしまいました。
下落の理由としては、2018年後半の見通しが思わしくないことが原因のようです。
また堅調だった2017年後半との比較では今年後半の売上高の成長は見込みづらく、今年は2016年のように売上高の伸び鈍化が見込まれるとした。
本記事で紹介した広告収入の推移チャートを見てもらうと、2016年は後半になるにつれて成長率が大きく下がっているのがわかると思います。
2018年の後半も同様に売上高(広告収入)の成長は鈍化するとの見込みで、それを嫌気しての売りが増えたのでしょうね。
今のTwitterは米国での大きな成長はなかなか望めないくらいに成熟したサービスになってますね。
海外はまだ広告収入もユーザ数も伸びしろが大きそうですが、すでに成長鈍化の見込みが発表されているのが気になります。
ようやくプラスの利益を稼げるようになってきましたが、まだまだ先行きは難しいのかもしれませんね。ぜひ次の決算を確認して動向を見守りたいと思います。
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