TEDでの講演の紹介です。(正確には参考「文献」ではないですね)
罪を犯し、刑務所に収監されたある囚人が、独学で読み書きを覚え、株への興味を通じて学んだこととは何だったのでしょうか。
カーティス・'ウォールストリート’・キャロル: 私が刑務所で学んだこと―読むことと株の取り引き
「ファイナンスの知識はスキルではなく、ライフスタイルです。」刑務所に収監された経歴のあるキャロルはお金の価値を理解しています。服役中に、文字を読むこと、そして株の取り引きを独学で学んだ彼は「自分のお金のことをもっと理解すべきだ」というシンプルで影響力のあるメッセージを伝えます。
カーティス・'ウォールストリート’・キャロル: 私が刑務所で学んだこと―読むことと株の取り引き | TED Talk | TED.com
カーティス氏は犯罪が当たり前な環境で育ちました。彼自身も10代で犯罪に手を染め、また親族を含む周囲もそれを咎めることなく同じように犯罪に手をかける、非常に過酷な環境だったようです。
重罪を犯し収監された刑務所でたまたま目にしたスポーツ新聞の経済面。当時読み書きの出来なかったカーティス氏は仲間に読み上げてもらいます。その様子を見ていた老人が彼にこう言います。
「おい若造、株でもやるのか?」
「ここはな、白人がお金を預ける場所だ」
一種の皮肉だったのでしょうが、カーティス氏はそこに初めて希望を見出します。
そこからカーティス氏は読み書きを覚えるために初めて本を手に取り、目に映るもの全てを読み上げながら、無意識に自尊心、知識、自制心を学んでいきます。
そして自分がしてきたことへのけじめをつけるべきと決心し、ファイナンスの世界に飛び込む決心をします。米国では60%の人たちが1,000ドル以下の貯蓄しか持たない現実を目の当たりにし、人々にファイナンスの知識を教えてていくことが社会に必要と実感します。
そのカーティス氏が起こした行動についてはぜひ講演をご覧いただくとして、そこから得た教訓には非常に同意できるものが多かったです。
- 人は感情に左右されないお金の使い方を学ぶ必要があること
- 正しい貯金の仕方や生活費の適切なコントロールなど、個人のファイナンスには普遍のルールが存在すること
- お金の使い方を知ることはスキルではなく「ライフスタイル」だということ
こういった教訓を聞いたとき、以前に読んだ「バビロンの大富豪」を思い出しました。この書籍も非常にシンプルながら時を越えて不変な富のルールを説くものでした。
バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか
- 作者: ジョージ・S・クレイソン,大島豊
- 出版社/メーカー: グスコー出版
- 発売日: 2008/08/08
- メディア: 単行本
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カーティス氏の講演を聞き、また「バビロンの大富豪」を思い出しながら、改めてお金との付き合い方を学ぶことの大切さを学べました。