ウォーレン・バフェット氏(バークシャー・ハサウェイ)の動向として氏の銘柄売買のニュースは時折目にしますが、ここ最近の動向についてまとまった情報を知りたいと思い調べてみました。
- ウォーレン・バフェット氏の銘柄売買を知るには
- 2016〜2017年6月に新規追加した銘柄
- 2016〜2017年6月に全て売却した銘柄
- その他の気になる売買動向
- バフェット氏の投資戦略をどう参考にすべき?
ウォーレン・バフェット氏の銘柄売買を知るには
氏の動向を知るためには色々な情報源があると思いますが、今回は下記サイトの売買記録を元にしました。
バフェット氏以外にも著名な投資家たちの情報が載っていて面白いです。
2016〜2017年6月に新規追加した銘柄
2016年から2017年6月までにバフェット氏が新規購入した銘柄は9銘柄ありました。
バフェット氏がアップル(AAPL)への投資を開始したのがちょうどこの時期ですね。
またアメリカン航空グループやデルタ航空、ユナイテッド航空、サウスウェスト航空の航空業界へ積極的に新規投資していたのが印象的です。航空会社の破綻や再編を経て、今ではこの4社へ投資することが実質的に航空業界全体へ投資することと同じのようです。
全体としてみると、米航空大手4社は、ほぼ世界航空大手4社でもあり、投資対象として好条件にある。4社がバフェットから投資を受けるのは当然の流れだ。
ちなみにその後、ユナイテッド航空、アメリカン航空、デルタ航空については一部売却し、サウスウェスト航空は追加購入しています。バフェット氏としては航空業界ではサウスウェスト航空を重視しているんですかね。
その他の新規投資銘柄は下記4銘柄でした。
- バイオ科学メーカーのモンサント(MON)
- 通信衛星ラジオ放送のシリウスXMホールディングス(SIRI)
- 不動産投資信託(REIT)のストア・キャピタル(STOR)
- 消費者金融サービス会社のシンクロニー・ファイナンシャル(SYF)
2016〜2017年6月に全て売却した銘柄
いくらバイ&ホールドを大事にするバフェット氏でも一度買った銘柄をすべて永久保有するわけではなく、時には見切りをつけて全売却に踏み切ります。バフェット氏が2016年から2017年6月までい全売却した銘柄は12銘柄ありました。ここではIBMなど一部売却された銘柄は含みません。
最近の売却ではGEが全売却されましたね。GEはその後も株価がパッとしない状況です。
その後は21世紀フォックス(FOXA)やメディア会社リー・エンタープライジズ(LEE)、石油・天然ガスパイプラインのキンダー・モルガン(KMI)を全売却していました。石油関連ではエクソン・モービル(XOM)も2014年12月時点で全売却しています。
また私も保有するAT&T(T)についても既に手放していたんですね。気になって調べてみたらベライゾン(VZ)もほぼ全てを売却済みで、保有数は1,000株を切っていました。恐らくベライゾンも全売却するのでしょう。
バフェット氏の購入時の株価よりも価格を下げてるものもあれば、中にはそのまま保有していれば株価が上がったものもありますね。例えば農業機械・建設機械のディア・アンド・カンパニー(DE)は今年に入ってから株価を上げており、そのまま保有していれば30%以上の株価増加となっていました。この傾向がどこまで続くかにもよりますが、やはり投資判断は一筋縄ではいかないのでしょう。
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その他の気になる売買動向
新規投資と全売却以外のバフェット氏の売買についてです。ちなみに現在のバフェット氏のポートフォリオはこちらで確認できます。
Berkshire Hathaway Portfolio Tracker
IBM株の売却
最近の売却でインパクトのあったニュースはやはりIBMですね。IBMは本日10月17日に四半期決算を発表しますが、ここ最近は株価が低迷しているのでその業績に非常に興味があります。
ウォルマート株の売却
先日に私が新規投資したウォルマート(WMT)については、バフェット氏はほぼ全てを売却済みです。Amazonの影響で小売業界が不調なのを懸念したのでしょう。
バフェット氏としては小売業はもっとオンラインショッピングに投資すべきだったと考えているようです。Amazonの勢いを見ると正論に思いますね。
ウォルマートとしてもJet.comを買収する等してEコマースの強化を進めており、結果2019年度はEコマースの売上が40%増加する見込みとなりました。遅ればせながらバフェット氏の考えに近づいているように思いますし、私としてはこれからもウォルマートへの投資は継続したいと考えています。
フィリップス66 株の追加購入
エクソン・モービル、キンダー・モルガンといった石油銘柄を全売却しながらも、石油精製会社のフィリップス66(PSX)については継続的に購入していました。原油需要を見込んでの追加投資と思いますが、バフェット氏個人がアメリカン・ブランドを好きというのも理由の一つのようです。やはり自分の好きなものに投資する戦略も大切にしたいですね。
バフェット氏の投資戦略をどう参考にすべき?
バイ&ホールドの長期投資を基本とするバフェット氏のポートフォリオは多くの方が興味を持って参考にしていることと思います。私もその一人です。
一方で、氏とは投資資産も情報量も、何より頭脳が違うわけですから、完全にバフェット氏の投資スタイルをトレースすることは不可能ですし、それはしないほうが良いでしょうね。どうしたってバフェット氏の後追いにしかならないので好機を逃しますし、やはり自分の投資方針やスタイルが最後に物を言うのだと思います。
ですので、個人的にはよりマクロな目線でバフェット氏が興味を持つ業界や銘柄、懸念する業界などを把握することでトレンドを押さえていきたいと思っています。エネルギー株への追加投資を考える際にはフィリップス66も検討に入れたいですし、バフェット氏が通信業界に見切りをつけてAT&Tとベライゾンを全売却しても、私としては長期保有の方針は崩さないつもりです。もちろん世の中の変化によってはその限りではありませんが。。
いずれにせよ、バフェット氏の動向からは今後も目が離せませんね!