ユーエスがはじめて米国株を学ぶブログ

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【SONO】日本上陸も果たしたスマートスピーカーSonosが上場後初の決算発表。その結果は・・・

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スマートスピーカーやホームシアター向けなどの家庭用スピーカーを手がけるSonosが上場後初の四半期決算を発表しました。

 

 

2018年に日本上陸したSonos

www.itmedia.co.jp

今年の夏に日本初上陸したSonos。まずはビームスをチャネルに展開するようですね。

SonosはAmazon Alexaを搭載した音楽ファン向けスピーカーのSonos Oneを昨年リリースしたばかりです。米国では199ドル(日本では23,800円)で購入でき、高品質ながら比較的安価なスマートスピーカーとして人気を得ているようです。

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スマートスピーカーといえばAmazonとGoogleがシェアを大きく獲得していますが、Sonosがどこまで市場に食い込んでいけるかが興味ありますね。

 

そのSonosは今年の8月2日にNasdaqに上場したばかりです。そして先日に上場後初の四半期決算を発表しました。

japan.cnet.com

 

Sonos(SONO)の2018年第3四半期決算

  • 売上高:2億840万ドル(予想:2億800万ドル)
  • 販売台数:88万6,514台 (+11.4%)
  • ガイダンス:2018年通期売上高 11.09〜11.14億ドル(予想:11.1億ドル)

Sonosの上場後初の四半期決算は、売上高はコンセンサス予想とほぼ一致でした。2018年通期の売上高ガイダンスがわずかにコンセンサス予想を上回りました。

また製品の販売台数は88万6,514台で、前年同期比で+11.4%増加しました。

ただ、売上高は前年同期比で-6.6%の減少でした。

 

販売台数が伸びたのに売上高が落ちた原因は、まさに先程触れたSonos Oneです。

もともとSonosは前年同期の2017年Q3にPLAYBASEというより高額の製品をリリースしていました。米国では699ドル(日本:81,800円)で販売しています。

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ところが2018年Q1に199ドルのSonos Oneをリリースしたことで、消費者がSonos Oneの方を選ぶようになってしまい、販売台数としてはSonos Oneのおかげで伸びましたが、商品の平均単価が下がった結果、売上高の減少につながったとのことです。

 

Sonosのユーザが増えたという意味では長い目で見てプラスだと思いますが、売上高が減少したこともまた事実ですので、顧客の平均単価が下がり続けるような事態は避ける必要があるでしょうね。

 

今回の初決算はちょっとパッとしない内容だったように思いますね。株価の方も-22%と大幅に下落したことから、市場の期待には届かなかったようです。

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カテゴリ別の売上高(単位:百万ドル)

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カテゴリ別の売上高比較です。

主力のワイヤレス・スピーカーは+1%とほぼ変わらずでした。

ホームシアター・スピーカーが-20%とガクッと売上高を下げましたね。この辺がSonos Oneに顧客が流れた影響でしょうか。

コンポーネントもちょっと売上を下げました。その他は倍以上に伸びましたが、全体の売上高から見れば微々たるものですね。

製品全体としても、あまり好調とは言い難い状況のようです。

 

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Sonosは第2のGoProやFitbitになってしまうのか

investorplace.com

こちらの記事で触れられているように、上場後に元気のなくなったハードウェア会社としてはGoProやFitbitが挙げられます。

上場来の両社の株価の推移を見てみましょう。

 

GoPro(2014年上場)

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Fitbit(2015年上場)

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どちらも上場後に株価が上昇したあとは、徐々に株価を下げ続けて、現在に至るまで二度と株価が回復していない状況です。どちらも6ドル前後に着地しているところまで同じですね。

 

Sonosの置かれた状況を見てみると、ご存知のように同様なスマートスピーカーを作る企業としてはAmazon、Google、Appleといったハイテク界の超大手を筆頭に、非常に多くの企業が存在しています。

 

対するSonosはそれらと競った時に自社製品を守れるほどのモート(堀)を持っているとは言い難いでしょう。

加えてAmazonたちとは違って自社製品を支えるソフトウェアビジネスもSonosは持っていません。その点もGoProやFitbitと似通っています。

 

今回の期待に応えれなかった四半期決算が自社製品のリリースサイクルによるものなのか、あるいは次の決算もやはり市場の期待に届かないのか、周りの厳しい目で見極められる状況にあるのではと思いますね。

 

このまま株価が6ドルまで下がり続けないよう、またスマートスピーカー市場にさらに健全な競争を持ち込めるよう、Sonosにはぜひここで踏ん張ってもらいたいと期待しています。

 

 

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