最近の米国株低迷の中で期待を集めたAmazonの決算ですが、残念ながら市場の期待には応えられませんでした。
Amazon(AMZN)の2018年第3四半期決算
- EPS:5.75ドル(予想:3.09ドル)
- 売上高:566億ドル(予想:570億ドル)
- ガイダンス:Q4 売上高 665〜725億ドル(予想:737.8億ドル)
- ガイダンス:Q4 営業利益 21〜36億ドル(予想:38.9億ドル)
Amazonの2018年第3四半期決算は、EPSが大きくコンセンサス予想を上回るものの、売上高とガイダンスがコンセンサス予想に届かない残念な結果でした。
Q4は米国ではホリデーシーズンにあたるわけで、小売業では1年で最も商品が売れる時期ですが、上のガイダンスにあるようにQ4売上高は過去のQ4と比べても収益が悪そうです。
この決算を受けてアフターの取引で株価が-7%下げてますね。
部門別では海外部門が不調
ref: https://seekingalpha.com/news/3401315-amazon-minus-5-percent-q3-revenue-miss-aws-plus-46-percent-y-y
部門別売上高(単位:億ドル)
主要部門別の売上高をコンセンサス予想と比較したチャートです。
北米部門は予想を3億ドルほど上回りました。成長率は35%でした。前期Q2の成長率は44%でした。
Amazon Web Services(AWS)は予想とほぼ一致でした。成長率は46%でした。前期Q2の成長率は49%っでした。
海外部門が不調で、予想を10億ドルほど下回っていました。 成長率は13%でした。前期Q2の成長率は21%でした。
また成長率の観点ではどの部門も成長鈍化が見られますね。これが頭打ちにならなければいいのですが。
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広告事業はまだ高成長をキープ
主に広告事業で構成される「その他」部門の売上高(単位:億ドル)と成長率の推移です。
今回の2018年Q3は売上高がおよそ25億ドルで成長率は123%でした。
広告事業は2018年Q1から大きく成長し始め、今年は毎期100%以上の成長率となっています。
この事業はAWSと同じく利益率の高い事業ですので、今回のEPSの成長にも寄与していると思います。
Amazonは今回の決算がミスしたことで、これで2期連続での決算ミスとなりました。ちょっと良くない兆候ですね。
ジェフ・ベゾスは決算リリースの中で「We're not slowing down」と言っています。その言葉の通り、減速すること無く再び加速する日が来るかどうか、やはりAmazonからは目が離せませんね。