連続増配企業を見ていきます。
今回はジェニュイン・パーツ・カンパニー。連続増配が60年を超える企業です。
ジェニュイン・パーツ・カンパニー(GPC)
ジェニュイン・パーツ(Genuine Parts Company)は、自動車交換部品、工業用部品、オ フィス用品、電気資材、電子資材の販売会社。米国の大部分、カナダ、メキシコで事業を展開する。
ジェニュイン・パーツ・カンパニーは先日に調べたドーバーと同じく連続増配が60年を超える企業です。主に自動車交換部品や工業用部品を取り扱っているようです。
ジェニュイン・パーツ・カンパニーの事業は大きく4事業です。主要事業が4つというのもドーバーと同じですね。面白い一致です
売上比率で見ると、自動車関連がほぼ半分を占め、4分の1ほどを工業用部品、残りをオフィス用品と電気・電子資材という内訳でした。
国別の売上比率を見てみます。米国で83%、カナダと合わせて北米だと92%と、ほぼ北米中心の事業展開ですね。非常にドメスティックな事業戦略を取っているようです。新興国への進出は考えてないのでしょうか。
Genuine Parts Company - Annual Reports
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配当状況です。ややなめらかな増配傾向のように見受けられます。ここ数年は少し増配率が上がっているようにも見えます。
経営状況をみてみます。売上高は横ばいですが営業CFは結構上下しています。営業CFマージンは5〜7%前後とちょっと低めなのが気になります。
年 | 純利益 | 営業CF | 売上高 | 営業CFマージン |
2014 | $711 | $790 | $15,341 | 5.1% |
2015 | $705 | $1,159 | $15,280 | 7.6% |
2016 | $687 | $946 | $15,339 | 6.2% |
(単位:百万ドル)
最後にファイナンスのサマリです。ここ5年で株価は倍近くに伸びているのが印象的です。現在は93〜95ドル付近で落ち着いていますね。現在の配当利回りは2.91%でした。
ジェニュイン・パーツ・カンパニーは部品販売がメインの、良い意味で地味ながらも堅実な企業に思われます。じわじわと株価が伸び続けているのも興味深いです。
北米に集中した事業戦略である点、経営状況では営業CFマージンが低めな点にちょっと不安が残る印象を受けましたが、そうは言っても特に目立ったリスク要因も見当たらないので今のところは問題なさそうに感じます。今後、電気自動車や自動運転車の普及が本格化した際に、どういう事業戦略を取ってくるかに期待したいです。
また60年にわたって連続増配してきたその姿勢には、一投資家としてはただただ感謝するばかりです。