アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(Archer Daniels Midland、ADM)は連続増配42年、いわゆる五大穀物メジャーの一角を占める企業です。
1902年に創業とのことですから、既に100年を超える歴史を持つ企業ですね。
アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)
アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(Archer-Daniels-Midland Company)は、農産物の調達、輸送、備蓄、販売に従事。油脂用種子、とうもろこし、マイロ、オート麦、大麦、ピーナッツ、小麦などの加工処理や、食料および飼料を最終用途とする作物の加工も手掛ける。
ADM:New York 株価 - アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド - Bloomberg Markets
穀物メジャーであるアーチャー・ダニエルズ・ミッドランドは直接農業に従事するわけではなく、穀物の国際流通がメインの商社になります。流通の他には穀物の加工や開発も手がけているようです。
現在、五大穀物メジャーと呼ばれる企業は、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド、ブンゲ、カーギル、ルイ・ドレフュス、グレンコアを指すようですが、2013年に丸紅が当時米国3位のガビロンを買収したことで全世界での穀物取扱高では丸紅グループ全体で世界第二位に躍り出たとのことで、五大穀物メジャーに丸紅+ガビロンを含むケースもあるようです。
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配当の状況です。良い感じに増配中ですね。流石、連続増配42年です。
最近の経営状況を見てみます。売上高は減少傾向で、純利益、営業CFも同様ですね。営業CFマージンは2%台にまで下がっています。今まで見てきた企業と比べて営業CFマージンが非常に小さいのですが、商社というビジネスの特性としては普通なのでしょうか。
年 | 純利益 | 営業CF | 売上高 | 営業CFマージン |
2014 | $2,248 | $4,943 | $81,201 | 6.1% |
2015 | $1,849 | $2,470 | $67,702 | 3.6% |
2016 | $1,279 | $1,475 | $62,346 | 2.4% |
(単位:百万ドル)
実際、業績は苦戦しているようですね。
ファイナンスのサマリです。2014〜2015年には株価が50ドルを超えた時期もありましたが、今現在は40ドル前後を推移しています。配当利回りは3.08%となかなか高めです。
アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドの事業である穀物流通は、人が生きる上でも今後も重要かつ必要なビジネスに思います。ただアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド自身の事業は最近ちょっと元気がないようにみえます。
しかし連続増配42年という点は非常に素晴らしいですね。今後の巻き返しにも期待したいです。