ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイのSECファイリング最新データが公開されましたので、早速ポートフォリオを確認してみましょう。
2018年12月31日のポートフォリオ
四半期ごとにSECに提出されるフォーム13Fをチェックして、バフェット氏のポートフォリオの変化を確認してみましょう。
ちなみにフォーム13Fはこちらから確認できます。
バフェット氏の保有銘柄ごとの保有数を前回(9月30日)公開のデータと比較した表です。
今回買われた銘柄
- Bank of America
- Bank of New York Mellon
- General Motors
- JPMorgan Chase
- PNC Financial Services Group
- Red Hat
- Suncor Energy
- Travelers Companies
- U.S. Bancorp
バンカメやJPモルガン・チェースなど金融関連への投資が多かったようですね。
また新規投資されたものとして、IBMに買収されたRed Hat、ブラジルのFinTechサービスStoneCo、カナダのエネルギー企業Suncor Energyがありました。
今回売られた銘柄
- Apple
- Charter Communications
- Oracle
- Phillips 66
- Southwest Airlines
- United Continental Holdings
- Wells Fargo
売られた銘柄はこちらになります。Appleはここ最近は追加投資を続けている印象でしたが今回は少しですけど売られていました。いくつかのニュースを見るとバフェット氏の支持ではなく部下の判断のようですね。
またQ3に投資したOracleを今回は全部売却していました。Oracleはデータベース企業としては強いですがクラウド事業は苦戦している印象です。期待していたような成長が見込めなかったのですかね。
金融株への追加投資があった一方で、同じく金融株のウェルズ・ファーゴは売られてました。
また最近に投資を増やしていた航空関連もサウスウェスト航空とユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングスが売られました。
石油の下流サービスをてがけるフィリップス66もちょっと減りましたね。アメリカらしい会社ということでバフェット好みな会社ですが、この先も保有し続けるかは状況次第ですかね。
いくつかの売買を経て、2018年12月31日時点のウォーレン・バフェットのポートフォリオは48銘柄となりました。
いくつかクラスAとクラスCの銘柄がありますので、投資している企業数では45企業ですね。
評価額トップ15
12月時点での評価額のトップ15を並べました。
1位はAppleの393.7億ドルです。少し売却したとはいえ他の銘柄を突き放す規模で保有しています。
2番手には今回も追加投資されたバンク・オブ・アメリカが位置しています。評価額は
220.8億ドルです。
コカ・コーラは12月末では189.4億ドルでしたが、先日の四半期決算後の暴落により、保有数が変わらなければ評価額はおよそ8.44億ドルほど減少したと思われます。想像つかない規模の損失ですね。
業界別の評価額
業界別に見た評価額の比較です。
12月時点では大手銀行への投資額が466.4億ドルでトップでした。銀行株がバフェット氏の中心になっていますね。
2番目のコンシューマ・エレクトロニクスはご想像どおりApple1社です。業界別でもAppleの比重は大きく影響を与えているようです。
3番手の飲料はもちろんコカ・コーラですね。
4番手にクレジット・サービスがランクインしているのは主にアメリカン・エキスプレスへの投資によるものです。
5番目のパッケージ食品はクラフト・ハインツです。6番目には最近投資してきた航空事業がランクインしてました。その次が米国の地方銀行ですね。
全体としてはやはり金融関連の銀行やクレジットサービスへの投資が大きいですね。
そしてAppleのボリュームも変わらず存在感がありますが、昨今のAppleの不調具合を見るとこの状況もどうなるか分かりませんね。
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2018年の評価額トップ10の変遷
バフェットのポートフォリオのうち、評価額のトップ10を四半期ごとにまとめました。
現在のところ、Appleの評価額が不動の一位となっていますね。今回の売却も影響は微々たるものでした。
バフェットといえばコカ・コーラの印象もありますが、評価額的には4位〜5位あたりで定着しています。追加投資がないのでしばらくはこの位置に安定しそうですね。
あとはバンカメやウェルズ・ファーゴなどの金融関連がトップ10に多いですね。今の投資のメインはこのあたりのようです。
順位が動いている銘柄としてはクラフト・ハインツがありますね。もともと3位にいましたが順位を下げて今は6番目の評価額規模となっています。これはクラフト・ハインツの保有数を減らしたわけではなく、単にクラフト・ハインツの株価が下落したためです。
現在のところ金融関連への投資を強めているバフェット氏ですが、2019年もどういった銘柄を投資機会と考えているか目が離せませんね。
また四半期後に投資状況が公開されたらまとめてみたいと思います。

- 作者: メアリー・バフェット,デビッド・クラーク,井手正介,中熊靖和
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
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