昨日のアマゾンによるホールフーズ買収は驚きました。これほど急速に実店舗ビジネスへの投資を加速させるとは思ってもみませんでした。この決断力がジェフ・ベゾスの強みの一つなのでしょう。
この買収による影響は、当然既存の小売業にも大きな影響を与えました。
一夜にして他の小売業の株価が急落
ウォルマート、コストコ、ターゲット、クローガー、スーパーバリューなどホールフーズの競合となる他の小売業は軒並み株価が急落したようです。
今現在の株価は下記のとおりになっています。
ウォルマート(WMT):-4.65%
コストコ(COST):-7.19%
ターゲット(TGT):-5.14%
クローガー(KR):-9.24%
スーパーバリュー(SVU):-14.36%
いずれも5%近くから10%超えの株価急落となっており、いかに今回の買収が影響力のあるものであったかが感じ取れます。アマゾンの買収履歴を見てもその本気度が伝わってきます。
ウォルマートになりたいアマゾンと、アマゾンになりたいウォルマート
以前の記事で、実店舗型ビジネスはネット型ビジネスへ、ネット型ビジネスは実店舗型ビジネスへと、互いにビジネス領域を伸ばしていると書きました。
TechCrunchの記事ではより直接的にアマゾンとウォルマートの関係性に触れています。
ウォルマートは昨年にオンラインショッピングのJet.comを買収し、そのJet.comは今年1月にオンラインのシューズショッピングShoeBuyを買収しました。
またウォルマートは今年3月にはオンラインの女性向けアパレルModClothを買収し、また今はオンラインの男性向けアパレルであるBonobosの買収に動いているようです。着実にオンライン化を進めていますね。特にアパレル分野への投資に積極的に見えます。
さらに2月にはアウトドア小売業のMoosejawを買収して実店舗ビジネスの幅を広げているようです。
上記記事にもある通り、小売店の将来はオンラインビジネスと実店舗ビジネスのミックスになるだろうと思います。そのベストな混合率をアマゾンとウォルマートのどちらが先に見つけるか、まだ両社の競争は始まったばかりのようです。