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【BOX】DropboxライバルのBoxが四半期決算を発表。成長性に疑問で株価は急落!ライバルDropboxと決算内容を比べてみました

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クラウドストレージのBoxが四半期決算を発表しました。Boxといえば先日にIPOを申請したDropboxの競合企業でもありますね。この分野は高い成長性が期待できそうでBoxも順調そうに思っていましたが、決算後の時間外取引で株価を大きく下げていました。

 

 

Box(BOX)の四半期決算

Box beats by $0.02, revenue in-line - Box (NYSE:BOX) | Seeking Alpha

  • EPS:-0.06ドル(予想を0.02ドル上回る)
  • 売上高:1.367億ドル(予想とほぼ一致)
  • ガイダンス:2018年Q1売上高 1.39〜1.40億ドル(予想:1.443億ドル)、2018年通期売上高 6.02〜6.08億ドル(予想:6.26億ドル)

Boxの四半期決算はEPSが予想を上回り、売上高はコンセンサス予想とほぼ同じでした。

 

一方で2018年のガイダンスについてはQ1も年間も売上高見込みがコンセンサス予想を下回る内容でした。Boxは2018年の会計から会計基準を変更(ASC 605 → ASC 606)するとのことで、元の会計基準だとガイダンスは下記のようになります。結局、元の会計基準でもコンセンサス予想には届かない内容ですね。

 

  • ガイダンス:2018年Q1売上高 1.42〜1.43億ドル(予想:1.443億ドル)、2018年通期売上高 6.13〜6.19億ドル(予想:6.26億ドル)

 

市場の反応としては、この成長の鈍化に嫌気を感じての株価下落ということでしょうね。今現在は-20%を超える下落を見せています。

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チャートで見るBoxの決算

売上高の比較

四半期ごとの売上高(単位:百万ドル)

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四半期ごとの売上高の成長率

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請求額の比較

四半期ごとの請求額(単位:百万ドル)

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四半期ごとの請求額の成長率

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四半期ごとの売上高と請求額についてズラッと見てみました。全体の傾向としては、どの四半期も前年同期比で高い成長を示していましたが、成長率自体はやや下落傾向を示していました。

 

ビジネスの規模が大きくなるにつれて成長率を維持することは難しくなるでしょうが、ちょっと気になる傾向ではあります。

 

顧客企業数の推移

Boxのメインビジネスは企業向けのクラウドストレージ・サービスですので、顧客の企業数を見るとビジネス状況がよくわかると思います。

 

顧客企業数の推移

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最新の四半期データによれば顧客企業数は82,000企業を超えているようです。そこに至るまでも毎四半期に顧客企業の数は順調に増えていますね。

 

一方で顧客の増加率は徐々に減少していき、今は3%を切る四半期も何度か出てきました。やっぱり成長性に関しては鈍化している印象を受けてしまいます。

 

 

ライバルDropboxとの比較

先日にIPOを申請したライバルDropboxと決算を比較してみました。Dropboxの情報はSECのコチラから閲覧できます。

https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1467623/000119312518055809/d451946ds1.htm

 

年間売上高の比較(単位:百万ドル)

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2015年から3年間の売上高比較です。注意として、Boxは会計年度が2月1日に始まり1月31日終わりますがDropboxの会計年度は1月〜12月ですので、1ヶ月ほどのズレを含みます。

 

単純に売上高を比較すると、今のDropboxはBoxの2倍もの売上高となっていました。このクラウドストレージの分野で一気に知名度をあげたDropboxはやはり強いですね。

 

売上高の成長率比較

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売上高の成長率ではどちらもわずかに減少していました。やはりサービス開始当初の勢いをキープするのは難しいようです。それでもDropboxはBoxを上回る売上成長を見せていますね。

 

営業・マーケティング費、研究開発費の比較

BoxやDropboxのようなクラウドストレージの特徴として、ファイルを誰かと共有すると、共有相手も同じサービスを使い始める場合が少なくないという点があります。

仲の良い友人や、同じ企業内の仲間とファイルを共有するなら、同じサービスを使うほうが利点も多いでしょうしね。

こういった正のループが上手く機能しているならば、何もしなくともユーザ達が勝手に周囲に宣伝してくれているようなもので、DropboxやBoxとしては営業・マーケティング費を抑えても売上が成長していくだろうと思います。

 

また先進のクラウドサービス(SaaS)を提供する企業の宿命として、他社よりも優れた画期的な機能を迅速に開発し続ける必要があります。そのための研究開発費は毎年しっかり確保できていると良好に思います。

 

営業・マーケティング費の割合比較

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こちらは売上高に対する営業・マーケティング費の割合を比較したものです。Dropboxは売上高に対しておよそ3割ほどの費用を営業・マーケティング費に充てていますね。

一方のBoxはその倍以上の割合で営業・マーケティング費を計上していました。一概には言えないと思いますが、パッと見た印象ではDropboxの方がより少ないコストで世間の認知を獲得しているのではと感じました。

 

こちらのブログによればSaaSビジネスの創業からの営業・マーケティング費割合は平均して下記のグラフ(黒)のように推移するそうです。

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Dropboxが2007年設立でBoxが2005年設立ですから、どちらも設立から10年以上経過しています。設立10年を経過すると平均で50%程度の営業・マーケティング費となるようですから、Boxはちょっと平均より高めのコストをかけているみたいです。Dropboxは周囲よりも低めの営業・マーケティング費ですね。

 

研究開発費の割合比較

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売上高に対する研究開発費の割合比較です。2015年はどちらも売上高の33〜34%程度を研究開発費に充てていました。

その後は袂を分かつように、Dropboxはちょっと増加しつつほぼ現状維持で推移した一方で、Boxは年々その割合を下げていました。開発予算が削られている状況はちょっと気になりますね。

 

こちらも先程のブログのチャートをお借りすると、SaaSビジネス創業からの研究開発費割合の推移は下記のチャート(黒)のようになるそうです。

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こうして見ると、チャートでは設立10年のSaaSビジネスは平均して20%未満の研究開発費のようですから、両社とも平均以上に研究開発に力を入れていると言えそうです。

 

 

主に個人ユーザ向けのDropboxと企業向けのBoxでは単純比較はできない面もあるでしょうが、Dropboxの成長性の高さに対してBoxの成長性にはもうひと頑張り欲しいところです。徐々に売上高の成長率が下がっており、ガイダンスの売上高も市場予想を下回っていますので、何か新しい成長戦略が欲しい場面ですが、そのあたりは今後の同社の動きに期待しましょう。

 

 

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