ユーエスがはじめて米国株を学ぶブログ

米国株投資を始めて3年目に突入。米国株初心者が学んだことを記録していきます。

テクノロジー・セクターの株価妥当性をEPS成長率から計算してみる

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ポートフォリオの各セクターのバランスを考えて、テクノロジー・セクターへの投資を検討中です。このセクターは値動きが激しく、先日もAlphabetやMicrosoft、IBM、Intelなどの銘柄が好決算に支えられて高騰していましたね。上昇気流の銘柄への投資も良いのですが、ここは一旦冷静になって現在の株価が割高か割安かを見てみたいと思います。

 

EPS成長率から株価の妥当性を求めるやり方

今回はMarket Hackで紹介されていた方法を使います。

markethack.net

 

今日は妥当な株価をEPS成長率から求めるやり方について説明します。

最初に断わっておくと、これはあくまでも大雑把な目安に過ぎず、この考え方を金科玉条の如く硬直的に投資判断に当てはめて欲しくないということです。

ただ、ある株の取引されている水準が、大体リーズナブルなのか、それともチャンチャラおかしいかを知る上で、ひとつの参考、ないしは気休めになるという程度の利用価値はあると思います。

 説明にあるとおり、あくまで参考程度のものであると考えた上で、テクノロジー・セクターの銘柄について計算してみます。

 

必要な情報の準備

詳細は説明は元記事を参照いただくとして、まずは下記の情報を準備します。

  • 今年の予想EPS
  • 来年の予想EPS
  • 今年のEPS成長率
  • 来年のEPS成長率
  • 現在の株価

情報は米国会社四季報を参照するか、またはYahoo Financeのようなサイトを参照して確認できます。

米国会社四季報 
米国会社四季報 2017年秋冬号 2017年 10/18 号 [雑誌]: 週刊東洋経済 増刊

米国会社四季報 2017年秋冬号 2017年 10/18 号 [雑誌]: 週刊東洋経済 増刊

 

 

Yahoo Finance (例としてFacebookのアナリスト予想ページ)

finance.yahoo.com

 

株価妥当性の計算

PERを算出

まずは現在の株価来年の予想EPSを使ってPER(1株当り利益)を計算します。PERは株価÷EPSで計算できます。ここでのポイントは、使用するEPSは今年(current year)ではなく来年(out year)のEPSを使うことです。

普通、一株当たり利益(PER)を論じる際は、アウトイヤーを使うクセを付けてください。これはただ単純に、「ウォール街の関係者は皆、そうしているから」という理由によります。 

 

株価の妥当性を算出 

先程のPER今年または来年のEPS成長率を使って、現在の株価の妥当性を算出します。妥当性の計算は、PER÷EPS成長率で算出します。この値が1以下なら割安で、1以上なら割高と判断できるそうです。

 

テクノロジー・セクターの銘柄の株価妥当性を計算

上記のやり方に従い、テクノロジー・セクターのいくつかの銘柄について妥当性を計算してみました。

下記が私の選定でテクノロジー・セクターを18銘柄+Amazonについて計算した結果です。

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株価妥当性のみを見る場合は下記の表をご覧ください。

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一部の値がマイナスになっているのはEPS成長率がマイナスだったためで、マイナスの部分は無視して問題ないと思います。

 

2017年のEPS成長率に対する株価妥当性

株価妥当性が1より大きい値の場合は株価が割高、1より小さい値は株価が割安となります。計算によると、今(2017年)の株価が割安と判断できそうなのは、

  • Adobe Systems (ADBE)・・・0.80
  • Texas Instruments (TXN)・・・0.70
  • Applied Materials (AMAT)・・・0.19
  • Alibaba (BABA)・・・0.69

の4社となりました。Adobeは先日の投資家向け説明会で2018年成長が大きく期待できると発表していますので、割安なうちに投資するのも良さそうです。

関連記事

www.us-stock-investor.com

 

2018年のEPS成長率に対する株価妥当性

また来年(2018年)のEPS成長率に対して今の株価が割安と判断できそうなのは、

  • Alphabet (GOOG)・・・0.82
  • Apple (AAPL)・・・0.61
  • Alibaba (BABA)・・・0.79

の3社でした。Alibabaはどちらにも含まれていますね。急成長中の会社ですが、まだまだ割安と判断できるのかもしれません。

 

Alphabetが割安判断になるのは少々意外でしたが、2018年は30%超えのEPS成長率と予想されていますので、それを考えると割安、ということでしょう。Appleも24%のEPS成長率予想で同じく今の株価は割安と判断されました。

 

どの銘柄に投資をしましょうか

冒頭にも引用しましたが、この妥当性の計算はあくまで参考程度と考えるものです。また計算には現在の株価を使用しますので、後日に株価が上下すれば結果も当然変わります。

それを踏まえた上で投資先を考えると、今はAdobe Systems、Alphabet、Appleの3社、そして割安とはなりませんでしたがVISA、Microsoftも候補に考えたいですね。もう少し選定を楽しみながら検討を進めたいと思います。