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【ESG投資シリーズ④】ESG投資先に選ばれている企業とは? あとESG関連ETFへの投資には気をつけるべき理由

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ESG投資先として実際に投資されている企業はどこでしょうか?今回はESG関連ETFの組入銘柄を見てみました。またそういったETFへの投資は慎重に検討すべき理由も紹介します。

 

 

ESG投資先企業の調べ方

ESG投資先に選ばれている企業を調べる方法として、今回はESG関連ETFに組み入れられている企業を調べることとしました。

候補のETFは下記を参考にします。

etfdb.com

 

この中で資産額の最も多い「iShares MSCI KLD 400 Social ETF」を見てみることにしましょう。

www.ishares.com

 

iShares MSCI KLD 400 Social ETF(DSI)の概要

iShares MSCI KLD 400 Social ETF(以下、DSI)はESG評価の高い米国企業で構成されるETFで、MSCI KLD 400 Socialインデックスをベンチマークとしています。

このベンチマークを構成する企業一覧からは下記に属する企業は除外されています。

Nuclear Power, Tobacco, Alcohol, Gambling, Military Weapons, Civilian Firearms, GMOs and Adult Entertainment  

そのため、例えばタバコ企業のアルトリア・グループ(MO)、フィリップ・モリス(PM)は含まれていませんでした。

 

DSIの組入銘柄のうち上位30銘柄は下記となります。

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上位にはマイクロソフト、フェイスブック、グーグル、インテル、シスコ・システムズなどIT関連の銘柄が多いです。前回の記事でも少し触れましたがIT関連企業(特にソフトウェア関連)は直接的な環境負荷が少ないためESG評価が高まる傾向にあるようです。

 

その後ろにはP&G、ベライゾン、コカ・コーラ、メルクといった米国株投資家にはおなじみの銘柄が続きます。ただ著名な銘柄が必ずしも含まれる訳ではないようで、例えば通信事業セクターではベライゾンとスプリントは含まれていましたがAT&TとTモバイルは除外されていました。この辺がESG評価でのフィルタリングの結果なのでしょうね。

 

iShares MSCI KLD 400 Social ETF(DSI)のパフォーマンス

参考までにDSIとS&P500の1年間のパフォーマンス比較です。下記グラフの青がDSI、ピンクがS&P500です。

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直近の1年間ではDSIが+13.45%、S&P500が+12.88%と、DSIがちょっとアウトパフォームしていました。上記グラフを見ると1年間の間にDSI(青)のリターンの方が大きい箇所が少なくないですね。

ただし比較期間を2年とした場合には反対にS&P500のリターンの方が大きくなりましたので、一概にどちらが良いというものではなく比較する期間によって結果は変わるようです。

DSIの傾向としては、組入銘柄がS&P500と似ている部分が多いことからほぼS&P500と同じような値動きをしていました。投資期間によってはS&P500をアウトパフォームすることもあるようで、ESG投資は決して利益を犠牲にするものではないことの一例に思います。

 

ESG関連ETFへの投資には気をつけるべき理由

DSIのようなESG関連ETFは先の挙げたリストのように結構な数が存在しますが、そのETFへの投資はちょっと慎重になった方が良いようです。

jp.wsj.com

ETFの発行元は、常に年金基金、ヘッジファンドなどの大型顧客と相談してから新商品を発売してきた。しかし、「ビスポークETF」と呼ばれるタイプのETFを組成する上では、この協力関係をさらに前進させている。特定の投資家のためにETFを作り、資金提供を受けるのだ。この場合、数千万ドルあるいは数億ドルといったまとまった額が直ちにファンドに入り、一般投資家に対する魅力や底力を実際以上に大きく見せる。

2014年あたりから「ビスポークETF」と呼ばれるタイプのETFが増えているようです。このタイプのETFは特定の投資機関(年金基金など)を対象に組成されており、その投資機関以外の個人投資家にとって魅力的かどうかは注意が必要です。

 

だれがESG投資をしているのか?」で触れたように、ESG投資は現在は主に公的年金や企業年金を運用する機関投資家などの大手組織によって行われています。その大口顧客向けに組成したETFが「ビスポークETF」と呼ばれるようです。

 

ビスポークETFの問題は2点あり、まずどれがビスポークETFに該当するか一見分からない点、もう一つは出来高が非常に小さく自由な売買が困難になる可能性がある点です。

 

先のDSIやその他のETFのうち、どれが特定の大口機関投資家向けに作られたETFかは不明です。がんばって調べれば分かるのかもしれませんが、そのコストが無駄に思いますね。

 

もう一つの出来高については、ETFリストのページで平均出来高を多い順にソートしてみると分かります。最大はDSIの61,634で、下位の方は4桁程度の出来高となっていました。

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種類の違うETFは単純比較が難しいですが、他のETFが数十万〜数百万(あるいはもっと上)の出来高があるのを見ると、確かにこれESG関連ETFの出来高は少なく見えますね。

ビスポークETFの場合は特定の機関投資家だけが必要に応じて取引できれば良いため、出来高はさらに低くなると思われます。うっかりそういったETFを個人が買ってしまうと、売りたい時に売れないといった事態が頻発するかもしれません。

 

ESG投資には興味がありますが、色々と面倒そうなビスポークETFを掴まないためにもESG関連のETFへの投資は今のところは避けておこうかなと思いますね。

 

ESG投資 新しい資本主義のかたち

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