大麻の製造・販売を手がけるティルレイ(Tilray)が上場後初の決算発表しました。
ティルレイ(TLRY)が上場後初の決算を発表
医療用大麻の製造・販売を手がけるティルレイが上場後初の四半期決算を発表しました。同社は今年の7月にNASDAQに上場したばかりです。
Market Hackの広瀬さんによれば、グローバルで見た大麻市場は1,500億ドルにもなるそうで、日本円ではざっと16兆円以上の市場規模となります。
おそらくは医療用大麻と娯楽用大麻を合算した市場規模だと思いますが、例えばグローバルのカジノ市場規模は18兆円と言われており、大麻市場の大きさはなかなか魅力的ですね。
そんな大麻市場での上場後初の決算を発表したティルレイです。決算内容を上記記事から引用します。
- EPS:-17¢(予想:-9¢)
- 売上高:970万ドル(予想:901万ドル)・・・+94.0%
ティルレイの2018年第2四半期決算は、EPSがコンセンサス予想に届かず、売上高は予想を上回りました。決算内容的にはダメでしたね。
ただ売上高がほぼ倍増している点は興味深いです。
販売量は前年同期比+745キログラム(+97%)の1514キログラムでした。平均単価は$6.38でした。ちなみに去年の同期は$6.20でした。より高級な大麻が売れた事が平均単価上昇の理由です。
販売量についても倍増しているようですね。また大麻も高級な上物?に高いニーズがあるようで、平均単価がちょっと上がってますね。
今年の10月にはカナダで大麻が合法化されるということで、それ以降の決算でさらに売上高が伸びるかどうかがポイントですかね。
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大麻の市場規模は魅力だけど投資は慎重に
ティルレイを含め大麻市場の企業はカナダの大麻合法化で利を得ると思いますが、個別の大麻関連企業への投資は慎重に考えたほうが良さそうです。
その理由について広瀬さんが下記のようにつぶやいていました。
マリファナの生産は誰でも始められるので参入障壁がゼロ。良いビジネスではないです。
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) 2018年8月29日
「参入障壁がゼロ」。 この点がティルレイ含めた大麻関連企業への投資を慎重に考えざるを得ない理由に思います。
カナダの大麻合法化があり、また下記のように米国の合法大麻市場も大きく成長すると見込まれていますので、参入障壁がゼロともなれば雨後の筍のように新たな企業が次々に参入してくることは十分に考えられるでしょう。
タバコのマルボロのように、大麻でもグローバルなブランドを確立できるかが競争を決めるかもしれませんね。米国ではもうすぐ「ブランド競争」が始まるとの予測もあります。
大麻の個別銘柄への投資以外では、ETFに投資する方法もあります。ただこの記事で紹介しているETFは出来高もパフォーマンスも低くてオススメできませんね。
娯楽用大麻が嗜好品として定着すれば、もしかしたらフィリップ・モリスやアルトリア・グループのような高配当タバコ株みたいに化けるのかもしれませんが、そうなるにはまだまだ時間が必要そうですね。
DAYS JAPAN (デイズ ジャパン) 2018年9月号 (医療大麻の世界)
- 作者: DAYS JAPAN,林真一郎,鄭栄桓,福田幸広,広河隆一,おしどりマコ・ケン,斎藤美奈子,橋本佳子
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