米国株への投資を始めてから、非常に多くの情報を日々得ています。同じ銘柄に対しても異なる様々な視点が存在するのが当たり前なんですよね。
気になる銘柄、エマソン・エレクトリック(EMR)
いま私が投資候補として気になる企業の一つがエマソン・エレクトリック(EMR)です。米国を代表するコングロマリットであり、産業分野で多様なビジネスを展開している企業です。さらに、連続増配が60年という素晴らしい歴史も持っています。
そんなエマソン・エレクトリックを取り上げる2つの記事をたまたま目にしたのですが、論調が180度異なっていたのが印象的でした。
片方は永久保持すべき銘柄だと褒め称え、もう片方は今すぐ売るべき銘柄だと警笛を鳴らしています。
同じ銘柄でも見方や立場が異なれば、いともたやすく真逆のポジショニングが可能なんですね。
エマソン・エレクトリックは永久保持すべき!
The Motoley Foolの記事では永久保持すべき2銘柄を紹介する記事の中でエマソン・エレクトリックに触れています。ちなみにもう1社はイートン・コーポレーションとのことです。
エマソン・エレクトリックを保持すべき理由として、
- 売上の半分を米国・カナダ以外が占めるグローバルカンパニーである
- 強みであるオートメーション事業は、コンピュータがますます重要となる世の中で一層強みを増すと期待される
と言った点を挙げています。
エマソン・エレクトリックは今すぐ売るべき!
もう一つの真反対の記事はForbesの記事です。こちらは配当に強いとされる企業の中で今すぐ売るべき銘柄を5つ紹介しており、その中の一つでエマソン・エレクトリックを取り上げています。
エマソン・エレクトリックに対する見解としては、
- 製品の一部を石油・ガス企業に依存しているリスク
- 2007年以降、株価がほぼ横ばいであり、3度の急落を経験している
- M&Aに好意的な企業であり、そのたびに配当成長が減速し、近年は増配率が低迷している
といった点を挙げています。
どちらのポジションも捨てがたい
おそらくどちらの意見も的を得ているのだと思います。違いの一つは視点でしょうか。
大きくビジネスの視点で見るとエマソン・エレクトリックの事業は今後も需要は多いでしょうし、記事の通りオートメーション事業の需要がさらに伸びても不思議ではありません。
一方で配当や株価の視点では成長性に不満が残るのもまた事実でしょう。連続増配60年なのは確かに素晴らしいですが、永久にそれが保証されているわけではありませんよね。
どちらの記事も呼んでみての感想としては、個人的にはこれからもエマソン・エレクトリックは投資対象として考えたいです。企業を評価するときには、どちらかと言えば大きな観点で見たときにどう感じるかを大事にしているので、エマソン・エレクトリックの未来への期待に賭けたいと思っています。