先日配当金をもらったばかりのフィリップ・モリスが2017年第3四半期の決算を発表しました。内容的にはEPS、売上高ともに市場予想に届かない結果となりました。
フィリップ・モリス(PM)の2017年第3四半期決算
- 調整後EPS:1.27ドル、市場予想:1.38ドル
- 売上高:75億ドル(前年同期比+7%)、市場予想:77億ドル
- 2017年EPS:4.75〜4.80ドル、市場予想:4.84ドル
UPDATE: Philip Morris shares slide 4% premarket after earnings fall short of estimates - MarketWatch
決算内容としては売上高は前年同期比で+7%でしたが、EPS、売上高のどれも市場予想に届きませんでした。
ここからは決算報告書の中身を少し見てみます。報告書はこちらから確認できます。
製品別出荷数
従来の紙タバコは世界的に出荷量がマイナスとなっています。一方で加熱式タバコ(iQOS)は出荷量が前年同期比で100%を超える成長率で、特にアジア(日本)での出荷量の伸びが尋常ではありません。
確かに日本ではしばらくiQOSが買えない事態になるくらいに人気だとニュースで目にしましたが、世界的に見ても日本ではかなり熱狂的に受け入れられているようです。
製品別売上高
紙タバコの売上が67.7億ドルから65.3億ドルに減少している一方で、加熱式タバコ関連のRRPs(Row Risk Products)は2.1億ドルから9.5億ドルへ7.4億ドル増加しました。
その結果、紙タバコの減少分2.4億ドルをRRPsが補い、全体としては前年同期比で7%の売上増加となっています。
ただ、売上高を比較するとまだまだiQOSは主力商品にはなっていませんね。これからの進展に期待したいです。
決算発表後の株価
今現在の株価ですが、やはり決算内容の影響で株価を下げております。どこまで下がるか心配ですが、今のところは昨日のIBMほどの衝撃ではないですね。
タバコ出荷量の減少をみると、世界的にも健康トレンドなのかタバコへの風当たりが強いですね。
一方で加熱式タバコのiQOSは非常に大きく成長中ですので、長い目で見れば主力製品がうまく入れ替わることで売上の水準を維持できるかもと期待しております。
今回の決算を受けて保有中のフィリップ・モリスを売るつもりはありませんし、株価の下がった今が追加投資のチャンスかもと考えています。