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12月の米国雇用統計が予想を上回る31.2万人増で株価も上昇!ただしブル・トラップにはご注意を

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アップル・ショックやISM製造業景況指数の低下で株価も下落していましたが、4日発表の米国雇用統計は予想を上回る数値でした。

 

 

12月の非農業部門雇用者数は31.2万人増加

jp.wsj.com

 

4日に米労働省が発表した雇用統計では、12月の非農業部門雇用者数が前月比で31万2000人増となりました。この数値はアナリスト予想(17万6000人増)を大きく上回る数字だったようですね。

WSJによると、12月は情報関連を除く全ての業界で雇用が増え、中でも建設、教育、医療サービスでの伸びが目立ちました。

 

また12月の平均時給は前年同月比3.2%増と、こちらも予想(3.0%増)を上回る数字でした。

 

一方、失業率は11月の3.7%から3.9%に上昇しました。この要因としては労働参加率の上昇が主因とされています。

失業率が上昇した背景には、労働参加率が11月の62.9%から63.1%に上向いたことがある。これは2014年以来の高水準。米国では高齢化で労働参加率が低下していたが、エコノミストによれば、賃金上昇と雇用の見通し改善で、労働市場に戻る人が増えている可能性がある。

米就業者数は31.2万人増、予想大きく上回る=12月雇用統計 - WSJ 

 

2018年の雇用統計の推移 

2018年の毎月の雇用統計の推移です。12月は2018年で2番めに大きな数字でしたね。 

2018年は月平均でおよそ22万人の雇用増加でしたが、これは2017年の18万2000人増を超える水準でした。

 

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雇用の増加は朗報だが楽観視はできない

雇用や賃金の伸びは個人消費を下支えするとともに、このところ弱い経済指標の発表や企業の業績見通し下方修正の動きが見られていた中で一定の安心感を与える。ただ、米国と中国の関税賦課の応酬や製造業の軟化、住宅市場の減速、世界的な経済成長の鈍化予想などリスクが多々あり、労働市場のこうした力強さが19年も続くとみるのは難しいかもしれない。

米雇用統計:12月は31.2万人増、過去10カ月で最大-平均時給加速 - Bloomberg

今回のニュースは久々に経済にとって朗報でしたが、一方で他の指標では経済成長鈍化が示唆されているなど景気後退のリスクの方がまだまだ強い印象です。

 

また今回のニュースを受けた株価の急上昇はベア・マーケットに久々に訪れた反発ですが、これがブル・トラップ(強気の罠)であることを疑ってかかるべきです。

下落相場の初期には、突然、マーケットが盛り返し、「ほら、もう大丈夫!」と思わせる場面があります。
これを「強気のわな(Bull trap)」と言います。

「強気のわな」は、いわゆる「騙し」に他なりません。この「騙し」にうかつに手を出すと、またすぐに相場が下がり始め、ただでさえ弱気相場で損を抱えているのに更に傷口を大きくする結果を招きます。

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雇用統計は遅行指標と言われていますので、今回の数字が良くともすぐに経済に好影響を与えるものではありません。また他の先行指標があまり良くないことも経済の先行きを楽観できないでしょう。まだまだ慎重な投資姿勢を心がけたほうが良さそうです。

 

www.us-stock-investor.com

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