いよいよアナリストデーを迎えるGEですが、すでにいくつかの関連ニュースが飛び交っていますね。
GEは市場の予想通り配当の減配を発表
13日の発表によると、GEは四半期配当を50%減らし、1株当たり12セントとする。 前回減配を決めたのは、金融危機の余波に苦しんだ2009年だった。
GEは減配を発表するのではと市場予想がなされていましたが、その通りになりました。元々24セントを予定していた配当を半分の12セントに減配すると公式に発表されました。
主に発電部門、油田部門のキャッシュフロー悪化を理由に今回の減配を決定したようです。先日の四半期決算でも特に発電部門の売上低下が目立っていましたね。
GEは今後、航空・電力・ヘルスケアの3事業へ集中
フラナリー氏は8月1日にCEOに就任してから、戦略の見直しを行っている。事情に詳しい関係者によると、同氏はGEの航空事業、電力事業、ヘルスケア事業に注力し、その他の事業の大半から撤退する見通しだ。
記事によればGEは今後、航空、電力、ヘルスケアの3事業に集中していく戦略に見直すとのことです。
航空事業への集中は非常に分かりやすい戦略で、この事業はGEの他の事業と比べて営業利益率が非常に高いドル箱となっています。さらにヘルスケア事業も高い営業利益率です。
電力では特に風力発電事業が好調です。よりクリーンなエネルギーへの需要が高まる昨今で、GEの風力発電事業は今後も好調が期待されます。
先日の四半期決算によれば、これから集中するとしている航空、電力(風力発電含む)、ヘルスケアの部門で、GE全体の営業利益率の86%をカバーします。真に稼げるビジネスに集中しようという戦略でしょうね。
石油&ガスを含む他の事業は売却または縮小へ
米ゼネラル・エレクトリック(GE)は、保有する米石油サービス大手ベーカー・ヒューズ社株63%を売却する意向。同社は今年7月にGEのオイル&ガス部門と統合後に独立企業となっていた。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が関係筋の情報をもとに報じた。
記事によれば石油関連サービスを手がけるGE傘下のベーカー・ヒューズの株式を売却する意向とのことで、先の3事業以外は手放すか縮小するという計画のようです。
元々、石油&天然ガス関連事業はGEの営業利益率としても6%程度でした。今回、思い切って膿を出し切る決断をしているのだと思います。記事ではさらに交通部門、電灯部門も売却・分離する可能性を示唆しています。
すっかり綺麗な身となったGE。これが復活の狼煙となるか?
GEは過去に何度も事業撤退を繰り返してきました。
メディア事業撤退
金融事業撤退
家電事業撤退
そして次は交通事業(鉄道事業)、電灯事業からの撤退が予想されています。
関連ニュースを見る限り、弱い事業からの撤退、および強い事業への集中、減配の発表、ここまでは市場の予想通りという感じですね。恐らく株価にも折り込み済みで、大きく株価は動かないのではと今時点では思います。(市場が開いたら分かりませんが)
今回の戦略的再編により、本当に稼げる事業のみが残ったように見えるGEが、本当に稼ぐことができるのか、今後の決算が正念場でしょうね。しっかり稼げる企業になったと確認できればぜひ投資対象として検討したいですね。