植物ベースの「肉」を製造・販売するBeyond Meatがナスダックに上場しました。初日から株価は高騰してますね。
<スポンサーリンク>
Beyond Meatがナスダックに上場。ティッカーはBYND
100%植物ベースの「肉」を製造販売するBeyond Meatが昨日(5月2日)ナスダックに上場しました。ティッカーシンボルはBYNDです。
IPOの株価は25ドルで値決めされ、市場取引が開始すると46ドルでオープンしました。
その後も株価はスルスル上昇し、一時70ドルの値が付きました。初日の終値は65.75ドルとなり、25ドルから+163%の高騰となりました。
Beyond Meatは3種類のお肉を提供
Beyond Meatのお肉は菜食主義のベジタリアンやビーガンの他にも、ダイエット中の人や健康上の理由から牛肉等の摂取を控えなければならない人など、様々なカテゴリの人たちに受け入れられています。
現在のところ、Beyond Meatが開発しているお肉はハンバーガー用パティ、ソーセージ、挽肉の3種類です。
特にパティのThe Beyond Burgerは同社の主力製品であり、2017年と2018年の売上高でそれぞれ48%、70%を占めています。
スーパーマーケット、ホテル、大学などと提携してお肉を提供
Beyond Meatはもちろんスーパーマーケットで取り扱っていますが、興味深いのはちゃんと精肉コーナーに陳列されていることですね。世界で初めて肉以外の商品が陳列されたとしてニュースにもなっていました。
Beyond Meatはホールフーズ等のスーパーマーケット以外にも、ハンバーガーチェーンやホテル、大学、スタジアムといった様々な場所で提供され始めています。
食の多様化への対応として、多様な人たちが大勢集まる場所をターゲットにしている感じですかね。
Beyond Meatの財務状況
Beyond Meatの年間収支(12月期)の推移です。
売上高は2018年で8,790万ドルでした。2017年の3,260万ドルから+170%と大幅に売上高が増加していますね。今がまさにブームの真っ只中といったところでしょうか。
利益についてはまだまだ赤字です。まあ最近のIPO企業としては珍しくないですね。
四半期ごとの売上高推移です。
2017年は比較的ゆるやかに伸びていましたが、2018年の後半になって加速している印象です。
小売以外の販売チャネルが増えてきたことが要因でしょうね。
セグメント別の売上高では、まだ小売向けが売上高の多くを占めています。
一方でレストラン&フードサービス向けが2018年は急成長しており、先程触れたようなレストランや大学といった小売以外の販売先を積極的に開拓しているようですね。
将来有望な分野だけに競合も多い
Beyond Meatの主力製品は先述の通りハンバーガー用のThe Beyond Burgerです。2018年は売上高の70%をThe Beyond Burgerが占めていました。
この植物由来のお肉は将来有望な分野と考えられているため競合も多いです。Beyond MeatのS-1の中でも次の競合企業の名前を挙げていました。
Boca Foods, Field Roast Grain Meat Co., Gardein, Impossible Foods, Lightlife, Morningstar Farms and Tofurky
この中では、例えばImpossible Foodsがバーガーキングと提供して、Impossible Whopperの全米提供が決まりました。顧客の反応も上々のようですね。
こうしたハンバーガーショップ等の飲食店の流通チャネルをBeyond Meatが今後も増やしていけるかがポイントになりそうですね。
それだけでなく、例えば学校や病院などの分野への進出や、米国外の海外展開など、考えることは山積みだろうと想像しますが、それだけ期待されている事業ということで今後の展開にも注目したいと思います。
料理の科学 加工・加熱・調味・保存の化学変化 (サイエンス・アイ新書)
- 作者: 齋藤勝裕
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2017/06/16
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る