前の記事で、2017年のS&P500銘柄のトップパフォーマンス銘柄を紹介しました。今回は反対に株価のパフォーマンスが低迷した敗者銘柄の紹介です。
前回の記事
S&P500の敗者。。。
S&P500の敗者10銘柄
S&P500の敗者10銘柄はどれも株価がマイナス40%超えという結果でした。ベーカー・ヒューズ(BHGE)とアンダーアーマー(UAA)は株価が半値になってしまったようです。
パッと見た印象ではエネルギーセクターと一般消費財セクターが多いですね。エネルギー銘柄は原油安の影響が大きかったのでしょうか。一般消費財セクターは景気動向や流行に左右されやすいですし、落ちるときは大きくガクッと落ちますね。
昨年は何かと話題をさらったGEも敗者銘柄入りしています。株価は結局ほぼ半値近くまで下がりました。既に事業の整理や減配等を発表していますが、2018年も目が離せない銘柄となりそうです。
不調GEの象徴?ベーカー・ヒューズ
2017年7月にGEの石油部門と経営統合したベーカー・ヒューズですが、GE本体の不振に伴いさっそく分離の可能性が報じられています。原油安の影響で石油サービス事業への需要が下がっているのでしょうね。
世界展開は順調でも北米不振が問題のアンダーアーマー
日本でも認知度を高めているアンダーアーマーは世界展開を順調に進めていますが、北米での不振が長く続いており株価が冴えません。
第3四半期決算を見ると、北米の売上高がマイナス12.1%であるのに対し、ヨーロッパ、アジア、南米等では大きく売上高を伸ばしていることが分かります。
ただ下記のように売上高の8割近くを北米に頼っているため、北米の事業不振がその他地域の増分を打ち消す形となっています。アンダーアーマーとしては、いかにして北米依存の事業構造から脱却できるかが復活の鍵でしょうね。
玩具、カー用品、宝石、、、不振が続く一般消費財たち
バービー人形やトーマス、UNO等の有名玩具を手がけるマテル(MAT)、自動車部品小売り大手のアドバンス・オート・パーツ(AAP)、宝石や時計等の装飾品を扱うシグネット・ジュエラーズ(SIG)が敗者銘柄にリストアップされています。
こういった消費財は、やはり景気や流行など複合的な要因に左右されるのでしょうね。宝石小売のシグネット・ジュエラーズは昨年2月末のセクハラ報道の影響も大きかったようです。消費者にとっては自分が使うものの企業イメージも大事ですし、こういったスキャンダルからの回復は時間がかかりそうです。
2018年は復活の兆しを示せるか?GEの気になる動向
2017年は下がりっぱなしだったGEですが、以前に取り上げたようにまだまだ復活の可能性は少なくないと思います。
不振部門の人員整理を進めるなど、今現在は事業立て直しの最中ですね。先程のベーカー・ヒューズも整理対象となるかもしれません。
「悪夢の1年」だった2017年ですが、2018年は希望を持てる1年にすることができるでしょうか。