Adobeが2019年第3四半期の決算を発表しました。内容としてはガイダンスに懸念を残すものでした。
<スポンサーリンク>
Adobeの2019年第3四半期決算
- EPS:$2.05(予想:$1.97)
- 売上高:$2.83B(予想:$2.81B)
- ガイダンス:Q4 EPS $2.25(予想:$2.30)
- ガイダンス:Q4 売上高 $2.97B(予想:$3.03B)
Adobeの2019年第3四半期決算はEPSと売上高がコンセンサス予想を上回りました。
一方でガイダンスの方はEPS・売上高とも予想に届かず、今期Q4の先行きに不安を残す内容でした。
Q4の部門別ガイダンスでは、Photoshop等を含むDigital Media部門は+20%、マーケティング等を含むDigital Experience部門が+23%の売上高成長を見込んでいます。
決算コールでの説明によると、Q3は以前に買収したマーケティングオートメーションのMarketoのサブスクリプション契約数が期待に届かなかったようですね。Digital Experience部門の強化を期待しての買収でしたが、まだしっかりと貢献できていないみたいです。
各部門の成長に陰りが見え始めた?
Adobeの主要部門であるDigital Media部門とDigital Experience部門の売上高成長率です。19年Q4は先程のガイダンスの値を使っています。
こうして見ると、Digital Media部門は緩やかに成長率が減少してきてますね。
もう一方のDigital Experience部門は19Q4に成長率が急落する見込みなのが気がかりです。Marketoの不振も影響しているんですかね。
良い決算を出せなくなったAdobe。サヨナラの時期かな
Adobeは前回のQ2決算も、その前のQ1決算も、好決算とは言えない内容でした。
これで19年度は3期連続で決算に失敗です。特に毎回ガイダンスが予想に届かないのが気になるところです。
それでも毎期の決算ではEPS・売上高とも予想を上回っているので、ガイダンスについてはやや弱気な内容を発表するのがAdobeのやり方かもしれません。
ここまでのQ1〜Q3決算とQ4ガイダンスのEPS・売上高を加算すると、19年度通期の予想と比べてどうなるかが見えてきます。
2019年度見込み
- EPS:$7.84(予想:$7.81)
- 売上高: $111.5億ドル(予想:111.9億ドル)
今のQ4ガイダンスでは、EPSは予想を上回る見込みですが売上高は若干予想に届かない計算となります。
Q4決算でAdobeが予想を上回る内容を出すことができれば19年度通期の方も予想を超えそうですが、毎期毎期の決算でヒヤヒヤさせられるのも考えものです。
しっかりとした決算を出せなくなってきたAdobeとはサヨナラする時期が来ているのかもしれないと考えています。他の成長株への投資も検討したいですしね。
各部門の成長率も頭打ちな感じが出てきていますし、以前のような大きな成長は期待できないような企業に変わってきたのかなと思いました。良い意味で成熟企業になってきたんですかね。Microsoftのように配当を開始する日も遠くないかもしれないですね。完全な妄想ですけど。
いずれにせよ、成長性に期待して投資してきたAdobeですので、その成長に疑問が増えてきたら投資方針を考え直す必要があると思っています。
米国会社四季報2019年秋冬号 2019年 10/16 号 [雑誌]: 週刊東洋経済 増刊
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2019/10/07
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログを見る