Appleが2019年第2四半期決算を発表しました。サービス事業へのシフトが好調なようですね。
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Appleの2019年第2四半期決算
- EPS:2.46ドル(予想:2.36ドル)
- 売上高:580.2億ドル(予想:573.7億ドル)
- ガイダンス:Q3 売上高 525〜545億ドル(予想:519.3億ドル)
Appleの2019年Q2決算は、EPS・売上高・ガイダンスの全てでコンセンサス予想を上回る好決算でした。
注目のiPhoneの売上高は310.5億ドルで、前年同期の375.6億ドルから-17%の減収となりました。
ただし、主力市場の一つである中国ではiPhoneの値引きが功を奏して売上高の下落が安定し始めたとのことです。
ティム・クック最高経営責任者(CEO)は、値引きを背景に中国でiPhoneの売り上げが安定し始めたという見方を示した。
(中略)
クック氏はロイターとのインタビューで、第2・四半期最後の数週間で、iPhoneの売り上げが底堅さを見せ始めたと説明。中国での価格調整や税引き下げなどが奏功したという。また、米中通商合意を「楽観視」しているとした。
またサービス事業の売上高は114.5億ドルとなり、前年同期の98.5億ドルから+16%の増収でした。
Appleによれば、サービス事業はApple全体の粗利の3分の1を占めており、またサービス購読者は3.9億人とのことです。2020年までに購読者数は5億人になると予想しています。これにはゲームサブスクリプションのApple Arcadeと動画配信Apple TV+が貢献すると期待されます。
カテゴリ別の売上高
カテゴリ別の売上高です。
iPhoneは先ほど触れたとおり減収で310.5億ドル、Macも-5%の減収で55.1億ドルでした。
iPadとウェアラブル等は好調で、iPadが+22%の48.7億ドル、ウェアラブル等が+30%の51.3億ドルでした。
iPad ProやApple Watch Series 4が好調なのでしょう。特にiPadの売上高成長率は過去6年で最高だったようです。
サービスも先述の通り好調でしたね。+16%の増収で114.5億ドルでした。
地域別の売上高
地域別の売上高です。
米国を含む南北アメリカの売上高は+3%と微増で255.7億ドルでした。
やはり目立つのは中国地域の減収で、-22%の102.2億ドルでした。ただ先程のクック氏の言葉によればiPhoneの中国における売上高減少は底堅さを見せ始めているようです。次回の決算でそのあたりもはっきりするのではないでしょうか。
日本は+1%とわずかに増収で55.3億ドルでした。ただ欧州とその他アジア太平洋地域ではそれぞれ-6%、-9%の減収となりました。これら地域の改善も今後の課題でしょうね。
5%の増配を発表/5Gへの期待など
Appleは750億ドルの追加の自社株買いと5%の増配を発表しました。これで配当金は1株あたり0.77ドルとなる予定です。
AppleのiPhone頼みな状況は少しずつ変わってきています。今までは売上高の3分の2をiPhoneが占めていましたが、今回の決算では全体の54%に下がりました。サービス事業の売上高が今後も伸びれば、この割合もさらに下がっていくでしょう。
とは言えまだまだ主力のiPhoneに対しては、やはり5G対応が期待されるところですね。先日のクアルコムとの和解により、5G対応iPhoneのリリースが現実味を帯びてきました。
Appleのサービス事業を拡大するためにも5G対応は追い風になると思います。ゲーム/動画の新たなサブスクリプションサービスを効果的に配信する上でも5Gの高速な通信はぜひとも欲しいところです。私もiPhoneユーザとして5G iPhoneの登場には今から非常に期待しています。待ち遠しいですね。
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