昨日、ウォルマートは年次の投資家向け説明会を開催しました。その模様はYouTubeでもライブ配信されていましたので私もリアルタイムに見ておりました。彼らの発表した内容がとてもポジティブなものだったため、その後の株価も大きく伸びております。
ウォルマートの株価、歴代の最高値を更新できるか
今現在(2017/10/12)のウォルマート株価です。今のところ85ドル付近で上下しております。既に今年の最高値は更新していました。
WMT : Summary for Wal-Mart Stores, Inc. - Yahoo Finance
調べた限りでは、過去のウォルマートの最高値は2015年1月の90.47ドルでした。このまま好調に株価が推移すれば、この歴代の最高値も更新できるのではと思います。
投資家向け説明会で発表した3つのポイント
2017 Investment Community Meeting
先日の投資家向け説明会では多くのプレゼンがなされましたが、その中でも特に注目を集めたポイントについてご紹介します。
Eコマースが絶好調!
ウォルマートは実店舗ビジネスがメインですが、ここ最近ではJet.comを買収するなどEコマースに多くの投資をしてきました。その結果、2019年はECの売上が40%伸びるとの予測を発表しました。
2016年の米国Eコマース売上高の成長率が15.6%だったことを考えると驚異的な伸び率ですね。おそらくアマゾンのEコマース成長率を超えているのではないでしょうか。
将来的にはウォルマートのグローバル売上の3分の1以上をEコマースが担う予定です。
連続増配44年を記録!さらに200億ドルの自社株買い計画を発表!
配当王としても名高いウォルマートは今年で44年連続の増配を発表しています。
今回はさらに、2019年度に200億ドル(2兆2500億円相当!)の自社株買いを発表しました。投資家を大事にする素晴らしい内容です。
今年度の利益目標や将来の見通しについては従来発表通りでした。利益目標は1株当たり4.18〜4.28ドルに据え置き、2019年度については5%前後伸びるとの見通しです。
オンライン注文の食品受け取り場所を1000ヶ所増加!
ウォルマートはオンライン注文した食品を受け取れる拠点を実験的に設置していますが、2019年度にその数をさらに1000ヶ所追加して今の倍にする計画を発表しました。
ちなみに食品受け取りは下記のような場所で24時間受け取り可能です。
全米を覆うウォルマート店舗は日用品・食料品ビジネスに不可欠
プレゼン資料からの抜粋ですが、米国におけるEコマースの浸透具合をカテゴリ別に見ると下記のようになります。エンタメや書籍が一番多く、次いで電子機器やおもちゃなどが続きますが、注目すべきは一番下の日用品・食料品(Grocery)の低さですね。
このカテゴリのEコマース化を進めるためには、お客に近いところに店舗を持つことが必要とウォルマートは考えています。特に生鮮食料品のように日持ちのしない商品は手本からの迅速な配送が必要ですね。
現在、米国民の90%は10マイル以内にウォルマート店舗があるそうで、その圧倒的な店舗スケールに驚かされます。この店舗スケールは今のアマゾンが持てていない武器ですね。
2019年度のEコマース売上の増大とそれを支える実店舗スケールという武器で、ウォルマートの成長に大いに期待できますね。それを反映しての株価の高騰も納得です。連続増配と自社株買いによる投資家を大事にする姿勢も素晴らしいです。
今はニュースの興奮冷めやらぬ感じで株価が高騰中ですが、機会を見てぜひウォルマートに投資してみたいと思いました。
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