シューズやスポーツ用品の小売大手フット・ロッカーが四半期決算を発表しましたが、内容がイマイチだったこともあり株価が急落していました。店舗販売がメインの小売はやはりネット通販に防戦一方なのでしょうか。
フット・ロッカー(FL)の四半期決算
Foot Locker beats by $0.01, misses on revenue - Foot Locker, Inc. (NYSE:FL) | Seeking Alpha
- EPS:1.26ドル(予想を0.01ドル上回る)
- 売上高:22.1億ドル(予想を1,000万ドル下回る)
- 既存店舗売上:-3.7%
- ガイダンス:2018年通期売上高・・・前年と同じか+1〜3%程度の成長見込み
フット・ロッカーの四半期決算はEPSがコンセンサス予想を上回りましたが、売上高は少し予想に届きませんでした。
また小売店舗ビジネスで重要な既存店舗の売上高は-3.7%となりました。店舗売上のマイナス成長が気になりますね。
2018年の売上高についても大きな成長は見込めないようです。
決算結果を受けて、フット・ロッカーの株価は-12%を超える大幅な下落となりました。
チャートで見るフット・ロッカーの決算内容
四半期&年間の売上高比較(単位:百万ドル)
フット・ロッカーの四半期と年間の売上高比較です。
チャートでは分かりにくいですが、どちらも前年より少しアップしていました。
四半期で4.6%の増加、年間で0.2%の増加です。
年間売上高の推移(単位:百万ドル)
年間売上高の推移と、その増加率をプロットしたチャートです。
2012年から2016年までは結構順調に売上高を伸ばしていましたが、2017年になって急にブレーキがかかったようなチャートですね。
売上高の成長が頭打ちになってしまった印象を受けます。
店舗関連の傾向
フット・ロッカーは店舗販売を中心としたビジネスですので、店舗数の推移を見れば状況が見えてくると思います。
全店舗数の推移
こちらはフット・ロッカー全店舗数の推移です。
2012年から2013年にかけて店舗数が増加しましたが、その後は現在まで徐々に店舗数を減らしている状況ですね。
米国店舗数の推移
米国の店舗数の推移です。こちらは綺麗に一直線に下がっているようです。
フット・ロッカーの店舗数が最も多いのがこの米国ですが、店舗閉鎖が続いているのはやはり店舗ビジネスが厳しくなっているんでしょうかね。
欧州とアジアの店舗数推移
好調とまでは言えませんが、米国と違いじわじわと店舗数を伸ばしているのが欧州とアジアです。
フット・ロッカーのカンファレンス・コールによれば、2018年はアジアへの進出を強める計画で、マレーシア、シンガポール、香港、中国に店舗とEコマース事業を展開するつもりみたいです。
まだまだ成長余地のありそうな地域で店舗数を伸ばせられるかがポイントになりそうですね。
フット・ロッカーとしてはNikeやAdidasといったパートナーとの連携を深め、フット・ロッカー店舗ならではの面白さや別注商品の品揃え強化など、何かお客を店舗に惹きつけるための施策が必要でしょうね。
このまま成長が止まってしまうのか、何か秘策で復活するのか、興味深く見守りたいと思います。