ユーエスがはじめて米国株を学ぶブログ

米国株投資を始めて3年目に突入。米国株初心者が学んだことを記録していきます。

【AAPL】アジア市場で苦戦するアップルのiPhone。その理由は大きく3つあるようです

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先日発表の四半期決算で過去最高益を発表したアップルですが、これからしっかり開拓しなければいけないアジア市場での苦戦が報じられています。iPhone Xのリリースによる好調そうなスタートを切ったかに見えましたが、なぜアジア市場では受け入れられていないのでしょうか。

 

 

アップルの四半期決算(10〜12月期)をおさらい

www.us-stock-investor.com

四半期決算の内容は下記のとおりでした。

  • EPS(利益)と売上高が市場予想を上回る過去最高益を達成
  • iPhone Xの発売によりiPhoneの平均販売価格が予想を超えて増加し、売上増を支えた
  • 一方でiPhone販売台数は市場予想に届かなかった

良い面がいくつもありますが、一方で肝心のiPhone販売台数の伸びに陰りが見え始めている点が懸念でした。

 

また地域別の売上高の成長率を再度見てみますと、日本が絶好調なのはいつものことながら、アジア太平洋地域も2番めに高い17%の成長率でした。

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急成長する中国のスマホに勝てないiPhone、アジアで苦戦中

jp.wsj.com

米アップル の新型スマートフォン「iPhone X(アイフォンテン)」は、スマホ価格に新たな指標を打ち立て、アップルの収益を押し上げた。だがその法外な価格はアジアの主要市場における同社の将来をリスクにさらしてしており、その隙を突く中国勢から市場シェアを奪われている。 

ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、iPhone Xはアップルの収益向上に貢献した一方で、その高価格が災いしてアジア市場でのシェア獲得が難しくなり、昨今急成長を遂げている中国のスマホにシェアを奪われている状況のようです。

 

アジア市場で人気の中国勢としては、Xiaomi、OPPO、Vivoといったスマホが挙げられます。OPPOは先日に日本でも販売開始しましたね。

 

アップルのアジア市場での苦戦を見る前に、そもそもアジアで支持されているスマホは何なのか、インドのスマホ市場を題材に見てみます。

 

世界第2位のスマホ市場、インドでのスマホのシェアは?

世界最大のスマホ市場はもちろん中国ですが、昨年にインドの四半期でのスマホ出荷台数が米国を超え、インドが中国に次ぐ世界第2位のスマホ市場となったとリサーチ会社が報告しています。確かに潜在的なスマホユーザーを含めて市場はかなり大きくなりそうです。

www.canalys.com

 

アジア市場の中でも注目の一つとなったインドですが、この国でのスマホの市場シェアは下記のようです。

2017年のインドにおけるスマホの市場シェア(2017年出荷台数ベース)

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India Smartphone Market Finishes Strong with 124 Million Total Shipment Units in 2017 After a Brief Slowdown in 2016, says IDC

2017年でのインド市場のシェアトップはサムスンで、その割合は24.7%のシェアでした。まだまだトップの座は渡していませんでしたね。

 

2位以下は中国企業が並びます。第2位はXiaomi(20.9%)、第3位にVivo(9.4%)、第4位にLenovo(7.8%)、第5位にOPPO(7.5%)といった結果でした。

 

肝心のアップルはその他の中に紛れてしまいました。他の記事によればiPhoneのインドでのシェアは2.5%ほどのようです。OPPOには届いていませんね。

 

中国勢の中で最もシェアを獲得しているのはXiaomiですね。実は2017年Q4では、スマホ出荷台数でXiaomiはサムスンを追い抜き、四半期でのインド市場シェアNo.1を獲得していました。

インド市場のスマホ出荷台数シェア 2016Q4 vs 2017Q4

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Xiaomi Surpassed Samsung As The Leading Smartphone Brand in Q4 2017 - Counterpoint Research

先ほどとは違うリサーチ会社によるデータですが、ほぼ同じ内容でしたのでご紹介します。こちらはインドにおける2016年と2017年の第4四半期でのスマホ出荷台数のシェア比較となります。

 

2016年Q4はサムスンが24%と他の企業を圧倒する出荷台数シェアを持っていました。しかし2017年Q4ではサムスンが僅かに出荷台数シェアを減らす一方、Xiaomiが25%のシェア獲得でトップに躍り出てきました。

 

他の企業がシェアを減らす中でXiaomiのみが前年比で2.8倍近くもシェアを拡大しており、その結果が先程の2017年でのインド市場シェア第2位に繋がったのでしょうね。この勢いでしたら2018年はサムスンを追い抜きインドNo.1シェアのスマホになりそうです。

 

ご参考までに、他のアジア市場でのスマホシェアを載せておきますね。やはりこれらの国でもiPhoneは「その他」に入り、韓国・中国+自国のスマホが市場を獲得しています。

タイ(2017年Q3出荷台数ベース)

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IDC Thailand: Growth in Smartphone Shipments Driven by Operators' Stronger Vendor Ties

 

インドネシア(2017年Q3出荷台数ベース)

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Chinese Vendors Gain Ranks Despite Overall Decline in 2017Q3

 

なぜアップルのiPhoneはこれほどまでアジア市場で苦戦しているのか?

さて本題のアップル苦戦の要因ですが、いくつかの記事を見ると複数の要因があるようです。

 

jp.wsj.com

www.cnbc.com

 

高すぎるiPhoneの価格設定

まず一つは、冒頭でも触れましたiPhoneの高価格設定です。iPhone Xの発売により、iPhone実機の価格は1,000ドルを超える高級品となりました。

 

一方でインドやインドネシアでは200ドル以下のスマホが主流とのことで、iPhoneの価格設定からは大きく違っています。新興国がiPhoneのターゲットにまだなっていないのかもしれませんが、やはり消費者目線では価格の影響力は高いですよね。

 

もはやただの安価な「安っぽい」スマホではない中国勢

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一昔前のスマホとは違い、今のXiaomiやOPPO、Vivoといった中国勢のスマホはただの安価なスマホという印象ではなくなりました。これらは高機能なスマホでありながら価格設定がiPhoneよりも低いため、同じようなスマホが並ぶとやはり低価格な方が選ばれますよね。

 

また最近ではiPhoneにはないユニークな機能を有するスマホが次々リリースされており、例えばOPPOは自撮りに特化した機能を持つのが特徴のスマホです。各社がiPhoneにはないトガッた機能で差別化を進めています。

 

アジア市場のローカライゼーションに失敗

スマホを各国で展開するにあたり、価格の他に大事なのはその国でしっかりとスマホが使えることですよね。

記事によれば、iPhoneがインド市場で受け入れられ無かった要因として価格の他にアップルの地図アプリとSiriの不調が挙げられるようです。

インドでのアップル地図アプリは、都市や道路の情報がほとんどなく、またランドマークの情報が間違っていることもあったようです。さらに道案内機能は提供されていませんでした。

Siriについても、インドの多様な言語に追いついておらず、また英語もインドのアクセントへの対応が満足いくものではなかったようで、まともな品質でSiriサービスを提供できなかったみたいです。

アップルもこれら問題は認識しており、改善に向けてサービス開発を進めているとのことです。

 

対するXiaomiは電力供給が不安定なインド向けに特別な充電器を開発したり、インドの女性が額につける装飾品のビンディーを肌シミと間違って消さないよう自撮りの美肌補正機能に改善を加えたりと、インド市場向けのローカライゼーションをしっかり提供しています。またアジアでは当たり前のデュアルSIMにも対応する製品が多いです。

 

アップルのiPhoneは世界共通のモデルを出荷するため、必要な各国の規制対応などを除けば、国ごとの文化やニーズに応えるようカスタマイズして売る方法は苦手に思いますね。

 

 

アップルにとっては新興国のスマホユーザーは将来のiPhoneの潜在的なユーザーと考えているかもしれませんが、今のうちに日本以外のアジア諸国でも存在感を示しておかないとすっかり忘れ去られてしまうなんて事態になりかねないかもしれませんね。

 

iPhoneの出荷台数が伸び悩んでいる状況でもありますし、中国勢からシェアを奪い返す魅力的なiPhoneの登場に期待しておきましょう!