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【SPOT】Spotify(スポティファイ)が決算後に株価急落!業績見通しが弱気なのか、投資家の期待が高すぎるのか

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Spotify(スポティファイ)が先月の上場以来はじめての四半期決算を発表しましたが、その後に株価が急落してしまいました。彼らの業績見通しが慎重なものだったためと見られますが、投資家の期待もちょっと高すぎるのかもと思いました。

 

 

Spotifyの2018年第1四半期決算

音楽配信のスポティファイ、1~3月期は26%増収 有料会員が大幅増 (写真=ロイター) :日本経済新聞

スポティファイ 第1四半期決算 EPSは×、売上高は予想に一致、ガイダンスは× - Market Hack

Spotify hits wrong note with new customer forecast | Reuters

  • EPS:-1.01ユーロ(予想:-0.29ユーロ)
  • 売上高: 11.39億ユーロ(予想:11.43億ユーロ)
  • ガイダンス:2018年第2四半期 売上高 11〜13億ドル(予想:12.9億ドル)、有料ユーザ数 7,900万〜8,300万人(予想:8,179万人)

Spotifyの上場以来はじめての決算発表は、EPS・売上高・ガイダンスがすべてコンセンサス予想を下回る内容ではっきり悪かったです。

利益(EPS)は研究開発費やマーケティング費が重荷となったようで予想を大きく下回っていました。

売上高はほぼ予想通りと言ってよさそうです。

ガイダンスについては概ね予想と一致ですがレンジの中央値(売上高12億ドル、有料ユーザ数8,100万人)が予想を下回っており、その辺が慎重な業績見通しととられたのでしょうね。

 

この決算を受けて、一時170ドル台にあった株価が150ドル台にまで急落してしまいました。

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チャートで見るSpotifyの四半期決算

売上高、損失の比較(単位:百万ドル)

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Spotifyの2018年第1四半期は、売上高は+26%の伸びで11.39億ユーロでした。売上高は大きく成長しましたね。

粗利益も+170%と大きく伸びて2.83億ユーロで、粗利益率は24.8%に伸びました。

各損失についても損失幅が縮小しており、黒字化に向けて着実に進んでいるように思います。

 

無料プランの売上高成長が有料プランを上回る(単位:百万ユーロ)

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Spotifyの会員プランは2種類あり、広告付きの無料プラン、広告や各種制約なしのプレミアムプランです。いわゆるフリーミアムモデルですね。

2018年Q1の両プランの売上高比較をみると、現在のところ売上高の9割をプレミアムプランが占め、残りを無料プランの広告収入が占めています。

ビジネスのコアはプレミアムプランの会員費ですが、一方で売上高の成長率では無料プランの方が高くなっていますね。

今はまだプレミアムプランの方が10倍稼いでいますが、徐々にその差を縮めていければ収益改善に一役買ってくれるでしょう。

 

有料会員数は大きく伸びて7,500万人に(単位:百万人)

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マンスリー・アクティブ・ユーザ数(MAU)のトータルと、プレミアムプランのユーザ数、および無料プランのMAUの比較です。

現在、トータルMAUは+30%の成長で1.7億人に達しました。音楽ストリーミングサービスの中では圧倒的な規模ですね。

無料プランのMAUも+21%の成長で9,900万人となりました。

有料会員のプレミアムプランについてはさらに高い成長率で、+45%伸びて7,500万人に達しました。無料プランの会員から有料プランに切り替える人がかなり増えているのでしょうね。

 

ライバルの一つであるApple Musicの有料会員数が4,000万人突破とのことですので、Appleのおよそ倍近くの有料会員をSpotifyは抱えることになります。

ただ有料会員の獲得スピードはAppleの方が上との見方もあり、今年の夏には米国内の有料会員数ではAppleが上になるのではとの話もあります。Spotifyとしては有料会員数の成長率をどこまで伸ばせるかがポイントでしょうね。

www.us-stock-investor.com

 

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下がり続けるARPUは解約率改善の裏返し?

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会員一人あたりの単価であるARPU(Average Revenue Per User)はSpotifyのような月額課金サービスを測る重要な指標ですね。高ければ高いほど収益性が良いと考えられます。

Spotifyの場合、このARPUがどんどん下がり続けているという問題(?)があります。2016年Q1は6.38ユーロでしたが、今は4.72ユーロにまで下がっていました。

ARPUが大きく下がった要因は、1つはSpotifyが家族向け・学生向けの割引プランを進めていった結果のようです。ユーザにとってはありがたいプランですが、Spotifyにとっては割引プランでユーザを獲得するほどARPUが減少することになります。

もう一つ触れられているのが、Spotifyのサービスが比較的ARPUの低い地域(ラテンアメリカ等)にまで展開され始めた影響です。Spotifyがワールドワイドに事業展開できているのは凄いのですが、展開当初はARPUの低下をどうしても招いてしまうでしょうね。

 

一方でプレミアムプランの解約率を見ると、こちらも徐々に下がり続けていますね。2018年Q1ははっきりとした数値を発表しませんでしたが、今は5%未満にまで下がっているそうです。

Spotifyによれば家族向けプラン等の割引プランにより有料会員の解約率が低減しているとのことで、APRUの低下と解約率の低下はある意味で表裏一体な関係になっているのかもしれませんね。

 

今後は有料会員への切り替え促進も課題に?(単位:百万人)

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プレミアムプランのユーザ数と無料プランのMAU、およびそれらの前年同期比での成長率を比較しています。

どちらのユーザ数も右肩上がりで伸びており順調に成長しているようです。

無料プランのMAUは前年同期比でおおよそ+20%くらい安定してユーザ数を増やしています。

一方、プレミアムプランのユーザ数の成長率はじわじわと下がり続けているのが気になります。2017年Q1は+73%の成長率ですが、今回の決算では+44%にまで下がりました。成長率のカーブを見るに、40%くらいで横ばいになりそうです。

 

Spotifyは先月に無料プランのユーザ向けの機能拡充を発表しました。

wired.jp

フリーミアムモデルを採用するSpotifyとしては、まずは無料会員を増やして将来の有料会員候補を確保する必要があり、そのために無料会員向けに魅力あるサービスを提供するのは理にかなっています。

一方で無料プランでもそこそこ高い満足度が得られることがプレミアムプランへの切り替えを阻害しないかが気になるところです。同社はその心配はないと述べていますので実際あまり心配していないのでしょうけど、ぜひ次の決算発表でその懸念を払拭して欲しいですね。

 

 

今回の四半期決算では株価急落という残念な結果を招いてしまいましたが、それだけ投資家は高い期待をSpotifyと音楽市場に抱いているのでしょうね。

「音楽ストリーミングサービスのNetflix」とも言われるSpotifyがどこまで成長できるか興味深く見守りたいと思います。

 

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