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企業研究:一般消費財企業について学ぶ

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今回は一般消費財セクターについてです。前の記事の生活必需品と似ている気もしますが、消費者目線では必需ではないけどあると嬉しい、みたいなイメージなのでしょうか。

必需ではないため、景気の動向に左右されやすい製造業・サービス業がこのセクターに含まれます。

 バンガード・米国一般消費財・サービス・セクターETF (VCR)を参考に

バンガードの米国一般消費財・サービス・セクターETF (VCR)は、「自動車、アパレル、レジャー用品、ホテル、レストラン、 消費者向け小売業など、景気循環に対し最も敏感な傾向にある製造業および サービス業の企業で構成 」されているのが特徴です。

このETFでは消費者を相手にした所謂B2Cビジネスの企業が組み入れられているようです。保有上位10銘柄と産業別比率は下記となります。

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上位10銘柄で純資産総額の4割を占め、そのトップはAmazonです。生活必需品セクターに含まれるウォルマートやコストコの競合相手はここに含まれていました。

以下、ケーブルテレビのコムキャスト、住宅リフォーム小売のホームデポ、ウォルト・ディズニー、マクドナルド、スタバ等々が続きます。プライスライングループはオンライン旅行会社、ロウズはホームデポに次ぐ米国2位の住宅リフォーム小売です。

 

産業別ではネット通販がトップです。Amazonが牽引しているのでしょう。

ケーブルテレビ、映画の娯楽関係、レストラン、ホテル、自動車といった旅行関連、各種小売業などで構成されています。確かに娯楽や旅行は景気に左右されやすそうです。景気変動に合わせて消費者サービスを柔軟に提供できるかが鍵に思います。

 

ケーブルテレビといえば最近は契約数が激減しているようです。

jp.techcrunch.com

NetflixやHulu、Amazonプライムビデオなどのストリーミングサービスへの乗り換えでしょうか。生活必需品セクターの小売業もネット通販による影響を強く受けていました。ケーブルテレビ企業の今後の進退が気になるところです。

コムキャストの傘下であるNBCユニバーサルはHuluの主要株主ですし、こういった変化の兆候にどう対処するのかが興味深いです。下記のように既存顧客のつなぎとめを狙ってワイヤレス事業に参入し、コンテンツの視聴スタイルの拡充による顧客満足度の向上を目指したりしています。

www.bloomberg.co.jp

このワイヤレスネットワークを提供するベライゾンも新たな収益構造を必要としているようで、下記のニュースも見られました。昨年にはAT&Tがタイムズワーナー買収とのニュースもあり、通信事業者とケーブルテレビ事業者による業界再編の動きが活発化しています。

www.bloomberg.co.jp

AT&Tのタイムズワーナー買収については手放しで喜べない事情もあるようですが。

markethack.net

 

ところでケーブルテレビ事業の競合に位置するNetflixもバンガードのVCRに組み入れられています。また産業別に含まれる自動車製造業ではGMやフォード、テスラ等が組み入れられているようです。上位25銘柄まではこちらで確認できます。

portfolios.morningstar.com

 

経営状況を見てみる

Amazon (AMZN)

純利益 営業CF 売上高 営業CFマージン
2014 -$241 $6,842 $88,988 7.7%
2015 $596 $11,920 $107,006 11.1%
2016 $2,371 $16,443 $135,987 12.1%

(単位:百万ドル)

営業キャッシュフローは毎年着実に増加ですが、営業CFマージンは15%に届きません。しかし言うまでもなく事業は絶好調のようです。下記記事によれば20年にわたって2桁増収とのことです。

www.bloomberg.co.jp

一般消費財の観点ではAmazonのクラウドサービスであるAmazon Web Services (AWS)は対象外と思いますが、2016年の時点ではAWS売上高は全体の1割程度のようです。

netshop.impress.co.jp

 

コムキャスト (CMCS.A)

純利益 営業CF 売上高 営業CFマージン
2014 $8,380 $16,945 $68,775 24.6%
2015 $8,163 $18,778 $74,510 25.2%
2016 $8,695 $19,240 $80,403 23.9%

(単位:百万ドル)

営業CFは年々増加、営業CFマージンは15〜35%におさまるなど、非常に経営状況は良いように見えます。昨年にはドリームワークスやユニバーサル・スタジオ・ジャパンを買収するなど、M&Aにも積極的なようです。

スマホの登場と普及により、テレビ・映画などの映像視聴スタイルが大きく変わっていく中で、通信事業者との提携などによりどうビジネスを成長させていくのかが興味深いです。

 

ホームデポ

純利益 営業CF 売上高 営業CFマージン
2014 $6,345 $8,242 $83,176 9.9%
2015 $7,009 $9,373 $88,519 10.6%
2016 $7,957 $9,783 $94,595 10.3%

(単位:百万ドル)

住宅リフォーム小売業のホームデポ。営業CFは増加傾向ですが、営業CFマージンはやや低めです。とは言え毎年着実に純利益を伸ばしており、経営の安定さを伺わせます。

もともと米国では頻繁な引っ越しとそれに伴うリフォームが当たり前のようで、日本とは違った消費者の習慣が30〜40兆円ともいわれるリフォーム市場を支えています。

www.reform-online.jp

価格よりも体験や質にこだわるという新しい消費スタイルを持つミレニアル世代をどう取り込んでいくか、競争が強まりそうです。ホームデポの競合ロウズは、ミレニアル世代にリーチするためDIYをテーマとしたTVシリーズ「The Weekend」を開始しました。持ち家オーナーに焦点をあて、DIYブロガーMonica Manginが1週間で素敵にリフォームするという内容です。1エピソードが10分程度なので気軽にDIYの面白さを視聴できます。現在、シーズン2まで作成済みのようです。

www.lowes.com

 

マクドナルド (MCD)

純利益 営業CF 売上高 営業CFマージン
2014 $4,758 $6,730 $27,441 24.5%
2015 $4,529 $6,539 $25,413 25.7%
2016 $4,687 $6,060 $24,622 24.6%

(単位:百万ドル)

マクドナルドは営業CFは減少傾向にありますが、営業CFマージンは25%前後をキープしています。ここ最近は日本ではネガティブなニュースが多かったマクドナルドですが、最近ではむしろ日本市場がマクドナルド・グループの売上を牽引しているようです。ポケモンGOとの提携などが好影響だったのでしょうか。

www.bloomberg.co.jp

また2018年からは冷凍牛肉の取り扱いをやめて、未冷凍牛肉による質の向上を宣言しております。ミレニアル世代を含む今の消費者が「安くて早い」よりも食材の質に目を向けていることへの対応と思われます。

www.bloomberg.co.jp

www.rakuten-sec.co.jp

消費者の質が変われば、それに合わせたサービスへの変化が求められます。今後のマクドナルドは高級路線へのシフトを強めていくのかもしれません。

余談ですが、ハンバーガーと言えばコーラが思い浮かびますが、コカ・コーラが生活必需品セクターであるのに対してこちらが一般消費財セクターなのも興味深いです。