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石油銘柄に投資したいので、石油業界について改めて調べてみました

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23日(月)から石油関連銘柄の四半期決算発表が続きます。私の保有銘柄であるエクソン・モービルも発表予定です。現在のポートフォリオ的にエネルギー銘柄への投資を検討してますので、そんな石油業界について改めて調べてみました。

 

石油関連銘柄の決算発表スケジュール

漏れがあるかもですが、主な石油関連銘柄の決算発表スケジュールは下記の通りです。

10月23日(月)

  • ハリバートン(HAL)

10月25日(水)

  • RPC(RES)

10月26日(木)

  • コノコ・フィリップス(COP)
  • バレロ・エナジー(VLO)

10月27日(金)

  • エクソン・モービル(XOM)※保有銘柄
  • シェブロン(CVX)
  • フィリップス66(PSX)

 

石油ビジネスの分類

石油ビジネスは石油を見つけて掘るフェーズから実際に使える形にして販売するまで大きく3つのフェーズ、上流部門・中流部門・下流部門に分類できます。また中流部門を下流部門に含む形で上流部門と下流部門に分類する場合もあります。

上流部門

石油の資源量調査を経て石油を実際に採掘・開発・生産する事業を担います。

主な企業:エクソン・モービル、シェブロン、ロイヤル・ダッチ・シェル、BP、コノコ・フィリップス、トタル、アパッチなど

中流部門

石油をタンカー等で輸送し、貯蔵する事業を担います。

主な企業:キンダー・モルガン、トランスカナダなど

下流部門

石油を精製・販売する事業を担います。中流部門の輸送・貯蔵も事業に含める企業が多いです。

主な企業:フィリップス66、バレロ・エナジー、マラソン・ペトロリアム、アンデバーなど

その他、エクソン・モービルやシェブロンといった所謂スーパーメジャーも下流部門を持っていますね。

 

石油サービス会社

これら企業に対して探索等の請負業務や各種機器の提供等を事業とします。

主な企業:シュルンベルジェ、ハリバートン、ベーカー・ヒューズなど

 

 

以下、簡単な説明のため上流部門と下流部門(中流部門を含む)の2つについて見ていきます。

 

原油価格と事業との関係

原油価格が減少すると、それを採掘する上流部門の事業に悪影響が出てきます。せっかく掘った原油が安く買われるとなると、事業の利益が減少しますし、それ以上の採掘に対する投資も消極的になりますね。

石油掘削活動の状況を知るには

先程説明にも挙がった石油サービス会社の一つであるベーカー・ヒューズは石油掘削用のツールやソフトウェアを提供しています。

そのため世界の石油掘削装置(リグというそうです)の稼働情報も把握しており、その情報をベーカー・ヒューズ・リグ・カウントという統計値として公開してくれています。(余談ですがベーカー・ヒューズは今年7月にGEとの事業統合が完了し、ティッカーもBHGEに変わりました。)

ベーカー・ヒューズ・リグ・カウント

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ベーカー・ヒューズ・リグ・カウント

 

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現在のリグ・カウントです。米国のカウントを見ると先週から値が15減少していることが分かります。さらに遡って確認すると、米国では10月は毎週のリグ・カウントが徐々に減少していることが分かりました。ここ最近の米国での掘削活動は弱まってきているようです。

 

そんな原油価格と掘削活動の関係を表したグラフがありましたのでご紹介します。

青色がリグ・カウントで赤色が原油価格ですが、原油価格の上下がまず先にあり、それに追従してリグ・カウントが同じように上下しているのが分かります。高く売れるときにはたくさん掘り、そうでないときは掘るのを休む、ということですね。

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ソース:2017 Oil & Gas 101 Training Presentations | PESA

 

影響を受けるのは石油サービス会社も同じ

原油価格が下がり上流部門の掘削活動が穏やかになってくると、当然彼らにサービス提供する石油サービス会社も影響を受けます。掘削活動が減少すれば、それだけサービス提供側も事業機会を失いますね。

さらに、上流部門を持つ石油会社は石油サービス会社を利用した事業のアウトソーシングや値下げ交渉などでコスト削減施策が打てるのに足し、石油サービス会社自体は石油ビジネスの末端に位置するため自身で身を削ってコスト削減する必要があります。実際、上記グラフの2014〜2015年の原油価格暴落時には、シュルンベルジェやベーカー・ヒューズなとの石油サービス会社は最規模な人員削減に踏み切りました。

usfl.com

現在はどうかと言うと、先程のリグ・カウントで触れたとおり北米の掘削活動は緩やかな傾向を示しており、石油サービス会社にとっても厳しい事業環境が続いているようです。

www.bloomberg.co.jp

 

原油価格低迷は下流部門にとっては追い風

原油安は下流部門にとっては追い風となりやすいです。シンプルに考えれば、原油を仕入れて精製・販売する下流部門にとっては原油は安いほど利益が増えます。

上流部門と下流部門を持つ統合事業型のエクソン・モービルやシェブロンも、昨年の原油安の際には上流部門の利益が減少する一方で、下流部門は利益を大きく伸ばしていました

www.nikkei.com

原油安のため原料価格が下がって石油精製の収益に好影響があったエクソンも、純利益が前の四半期の約1.6倍となった。「(上流から下流まで手掛ける)統合ビジネスモデルが底堅い業績につながった」(エクソンのレックス・ティラーソン最高経営責任者=CEO) 

 

原油高になると状況は一変?

原油高になると、先の説明は逆転します。原油を掘削する上流部門は利益を伸ばし、それを購入して精製・販売する下流部門は当然コスト増により利益を減らしますね。

実際は原油安も含めてここまで単純な話ではないと思いますが、原油価格と石油関連会社の関係を考える際には

  • 原油安・・・下流部門に有利
  • 原油高・・・上流部門(及び石油サービス会社)に有利

と考えています。このあたりの考え方はこれから経験値を積みながら学んでいこうと思います。

 

現在の原油価格

現在の原油価格をWTI原油先物で確認してみます。下記は5年間の原油価格チャートですが、2014〜2015年の価格暴落以降は横ばいなのが見て取れます。原油価格がどこまで回復するかが、上流部門を持つ企業の業績に大きく影響するでしょうね。

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CL1 Commodity Quote - WTI 原油(NIMEX 軽質スイート) - Bloomberg Markets

 

10/20時点でWTI原油先物は51.47ドルです。リグ・カウントの減少により、供給過多となっている原油の需給が改善されるとの期待で原油価格は上昇しました。リグ・カウントと原油価格は追従関係にあると書きましたが、細かく見るともっと複雑な関係にあるようですね。

www.nikkei.com

実はその前日(19日)には原油価格は下落していました。こういった数値は一日単位で追うものではないですね。。

www.nikkei.com

 

どの銘柄に投資をするか?

原油価格は先行きがまったく分かりませんし素人が予測するのも不可能でしょう。かつては100ドルを超えていた原油価格が低迷している今、事業環境的には下流部門に有利な状況が続いていると考えれば、その事業成長がしばらく継続することに期待して下流部門のフィリップス66(PSX)やバレロ・エナジー(VLO)への投資を考えたいですね。ポートフォリオ的にも上流部門の強いエクソン・モービルを保有していますので、分散の意味で下流部門がいいかなと考えています。

 

 

参考図書

商社のエネルギー部門に長年勤めた著者が石油業界について分かりやすく解説してくれます。

石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門 (文春新書)

石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門 (文春新書)

 

 

www.us-stock-investor.com