ユーエスがはじめて米国株を学ぶブログ

米国株投資を始めて3年目に突入。米国株初心者が学んだことを記録していきます。

ゼネラル・エレクトリックはまだまだ風前の灯火ではない!?

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最近なにかと話題のゼネラル・エレクトリック(GE)ですが、ついに株価が20ドルを割ってしまいましたね。このまま企業として低迷したままなのか心配な反面、GE復活のシナリオもまだ期待できそうです。

 

 

月末のお楽しみ!広瀬隆雄氏によるマネックス証券セミナー『やっぱり米国株!』

毎月の月末にマネックス証券のオンラインセミナーで広瀬隆雄氏が『やっぱり米国株!』という米国株投資家にとって頼もしいセミナーを開催しています。

 

セミナー動画はマネックスオンラインで過去分も見ることができます。興味ありましたらぜひご覧ください。

 

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ondemand2.monex.co.jp

 

10月末の『やっぱり米国株!』セミナーは各社の第3四半期決算が中心でした。好決算企業、そうでない企業ともに詳しく解説されていましたが、その中の一つが件のGEでした。

 

GEの四半期決算はハッキリ悪かったが・・・

GEの四半期決算は悪かったですね。広瀬氏の言葉を借りれば「箸にも棒にもかからない」決算でした。

  • EPS・・・$0.29(予想:$0.49)
  • 売上高・・・$334.7億(予想:$325.1億)
  • 新ガイダンス・・・$1.05〜$1.10(予想:$1.53)

売上高は市場予想を上回りましたが、EPSと新ガイダンスは予想を下回り、決算発表後から今に至るまで株価は下がり続けています。

 

不調な決算の主な要因は発電部門の落ち込みとのことでした。同部門の売上は前年同期比でマイナス10%で、大きく業績が悪化していました。その影響で、11月13日のアナリスト・デイでは配当金の減配が発表されると見られています。

 

また今年はCEOの交代やCFOの退任などトップを刷新中であり、アナリスト・デイでの発表内容が非常に興味深いです。

www.nikkei.com

 

そんなGEでもまだ大丈夫と思われる理由

広瀬氏のセミナーでは下記の点を指摘しており、GEはまだ大丈夫そうかなと思いました。

  • 確かにGEでは発電部門の売上高は他の部門に比べて大きい
  • しかし営業利益率で見た場合はジェット・エンジンが最も大きく、GEの営業利益の大半を占める
  • 非常に好調なボーイングの旅客機にはGEのジェット・エンジンが多く採用されており、同部門は良好なビジネス環境である
  • GEのその他の風力発電部門もヘルスケア部門も、世の中のビジネス状況としては良好
  • 時間はかかるが今きちんとテコ入れすれば、GEと言う会社は「風前の灯火」では全然ない
  • バリュー投資家なら、今後も継続フォローして、今ではなくある時点で投資を検討するのも良いだろう

 

要するに、GEという巨大な図体のおかげで、ビジネス機会に恵まれた部門を複数抱えることができているという意味で今後の業績回復の目がある(かもしれない)ということでしょうか。

 

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GEの四半期決算を確認

各部門の売上高や利益率についてはGEの四半期決算プレゼンに記載がありますのでそちらを確認してみましょう。

 

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ここから部門別に売上高(Revenue)と営業利益(Op profit)を拾ってみます。

概要

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売上高と営業利益、営業利益率

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確かに売上高では発電部門が最も大きいですね。次にジェット・エンジン部門でした。

一方の営業利益ではジェット・エンジン部門が突出しており、今のGEの稼ぎ頭なのが見て取れます。営業利益率もジェット・エンジン部門は24.65%で、発電部門の3〜4倍ですね。同様にヘルスケア部門も高い営業利益率でした。

運輸部門も営業利益率は高いですが売上高が他の部門と比べて小さいのが残念ですね。

 

部門別の営業利益率

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営業利益を部門別に比べてみると、ジェット・エンジン部門が営業利益全体の43%を占めていました。続いてヘルスケア部門が21%です。業績不調だった発電部門のは15.7%ですね。

 

セミナーで指摘されていた好調が期待されるジェット・エンジン部門、ヘルスケア部門、風力発電部門を合計すると、営業利益の約7割を占めていますね。確かにGEという会社の7割を占める部門がこれからも好調であるなら、GE復活の兆しが見えてきても不思議ではないかもと思いました。

 

とは言え、今すぐにGEに投資をするのは危険ですよね

株価自体は下がっていますがまだ「割安」とは判断できないですよね。GEが復調の兆しを見せるまでにはまだまだ時間がかかると思います。

 

まずは今月のアナリスト・デイで何が語られるかに着目ですね。恐らく減配を発表し、会社としてしっかりと仕切り直しの姿勢を見せるのではと思います。

 

そこから不調な部門のテコ入れをし、好調なビジネスは成長させて、次の四半期決算でその改善具合を市場に発表することが必要ですよね。

 

先のセミナー内でも触れられていましたが、投資家としては「頭と尻尾はくれてやれ」という格言の通り、GEの業績が復調して株価が底値を打って上昇トレンドが見えたら私も投資を検討してみたいと思っています。

 

 

 

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